カテゴリー「映画・テレビ」の記事

2019年4月22日 (月)

ドント・ブリーズ

★★★★

製作:2016年 米国 上映時間:88分 監督:フェデ・アルバレス

 一人住まいで盲目の老人の家に泥棒に入った若者三人だったが、実はその老人は元軍人でジェイソンのような恐ろしい男だった。登場人物ほぼ4人、場所もほとんど老人の家の中という低予算B級映画なのだが、その中味はかなり良質のスリラー作品と言って良いだろう。
 三人の若者のうち一人はどうしようもない不良男だが、その他の男女はいろいろ訳ありな家庭事情を抱えていて、やむを得ず泥棒をしているという雰囲気もあるのだが、だからと言って決して褒められた若者たちではない。また盲目の老人も不気味な精神異常者であり、結局4人とも共感を得られない面々ばかりなのだ。

 ジェイソンばりの盲目老人も恐ろしいのだが、あの犬の存在もかなり恐怖感を盛り立ててくれた。とにかくドキドキハラハラ、少し毛色の異なるスリラー作品である。ただつかまったり、逃げたり、倒したりを繰り返し過ぎで、なかなか大団円とならず、ちょっぴりしつこい感があったね。またラストも決してハッピーエンドではなく、やはりしつこさがへばり付いてくるようなエンディングだった。

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2019年4月17日 (水)

偽りなき者

★★★★☆

製作:2012年 デンマーク 上映時間:115分 監督:トマス・ヴィンターベア

 冤罪に巻き込まれあらゆるものを失い、集団的ヒステリー化した村で迫害される男の話である。本作はデンマークで記録的大ヒットを飛ばし、主演のマッツ・ミケルセンはカンヌ映画祭男優賞を受賞している。
 
 離婚した教師ルーカスは、郷里の村に戻って幼稚園の先生をすることになった。彼は子供たちの人気者だったのだが、ある日親友の娘であるクララにキスをされたりラブレターをもらった。だがクララのその行為を諭すと、彼女は自分の好意を拒絶されたと勘違いし、園長に「ルーカスにいたずらされた」とも取れる発言をしてしまうのである。

 そのあと園長はルーカスの話を良く聞かないまま、得体の知れないカウンセラーを連れてくる。そしてクララに対して誘導尋問のような質問を浴びせかけ、強引にクララから嘘の証言を引き出してしまうのだ。
 さらに園長は父兄や職員たちを集めて、ルーカスによってある少女が被害を受けたと吹聴する。さらには警察にまで訴えてしまい、とうとうルーカスは逮捕されてしまうのである。

 だが子供たちの発言は辻褄が合わず、証拠不十分ということでルーカスは釈放される。しかし無実となっても、狭い村の中で一度広まってしまった虚報は、まるでウィルスのように伝染して収拾が付かなくなってしまった。
 友人たちからは罵られ、食料品店では商品を売ってもらえず、ボコボコに殴られ、大きな石で家の窓が割られて、なんと飼い犬までが殺害されてしまうのである。

 とにかくこんなことになった発端は、全て職員の話を丁寧に聞かない女園長の早とちりである。この園長は決して悪人ではないのだが、世間知らずで事なかれ主義の小心者といったところか。またルーカスのほうもはじめからもっと強く反論すべきだった。彼は優し過ぎたのかもしれない。
 いずれにせよ恐ろしきは、集団心理である。現代風にいえば園長がインターネットで暴露した誤情報が大炎上してしまったということなのだろう。

 本作はヒューマンドラマなのだが、まるでホラーのようにじわりじわりと心を締め付けられるストーリーである。ただ唯一の救いは父親想いの素晴らしい息子と、ルーカスを擁護してくれた少数の友人の存在であった。
 本作の原題は『JAGTEN/THE HUNT』で、デンマーク語の「狩り」というような意味らしい。これはラストの意味ありげな鹿狩りシーンを示唆していると共に、村の人々の「魔女狩り」的な行動も指しているのであろうか。

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2019年4月11日 (木)

家族

★★★★

製作:1970年 日本 上映時間:107分 監督:山田洋次

  あの『男はつらいよ』シリーズの第一作が製作されたのが1969年だから、本作はその翌年に製作されたことになる。また本作はいわゆる山田監督の「民子3部作」の初作でもある。その影響か、出演者の多くが『男はつらいよ』とダブっていて実に興味深い。具体的には主演の賠賞千恵子をはじめとして、笠智衆、前田吟、三崎千恵子、森川信、太宰久雄そして渥美清と続くのである。

 ストーリーの背景は、高度経済成長期の日本であり、途中で大阪の万国博覧会の混雑振りが紹介されている。また東海道新幹線は東京~新大阪間しか開通しておらず、そのほかの新幹線はまだ全て未開通である。
 長崎の小さな伊王島で生まれた精一と民子は、結婚して10年の歳月が流れていた。だが精一の会社が倒産してしまい、彼の友人が勧めてくれた北海道の開拓地への移住を決心せざるを得なかった。

 一家は精一夫婦と子供が二人と精一の父親の5人である。まず船に乗り長崎に出て、列車に乗って精一の弟が住む福山で途中下車。さらにまた列車で大阪まで行き、新大阪から新幹線で東京に向かう。
 途中で子供が病気になって東京で足止めを食うのだが、さらにそこから先は地獄のような列車の旅が待っているのだった。現代であれば飛行機に乗れば一飛びなのだが、当時の航空運賃はかなり高額だったのだろう。

 このように延々と船や電車を乗り継ぎながら、様々なトラブルや不幸に見舞われながらも、「家族の絆」だけを拠り所に、力強く生きてゆこうとする姿が胸に沁みる感動作なのである。またなんとなく本作の7年後に製作される『幸福の黄色いハンカチ』を髣髴させられるロードムービーともいえる。
 なんと言っても、倍賞千恵子の瑞々しさと笠智衆のよき日本の穏やかな父親像がとても印象深く、高度成長期の日本がひしひしと伝わってくる良薬のような映画である。ことにラストでの二つの命の誕生が、それまでの苦労がやっと報われたようでとても嬉しかった。

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2019年4月 8日 (月)

シェイプ・オブ・ウォーター

★★★☆

製作:2017年 米国 上映時間:124分 監督:ギレルモ・デル・トロ

 原題は『THE SHAPE OF WATER』。直訳すると「水の姿」あるいは「水の形」という意味なのだが、このままでは意味不明である。そこでいろいろ調べてみると、ギレルモ・デル・トロ監督がこの難解なタイトルを説明している動画を見つけることができた。またその動画で監督は次のように語っている。

 「水は一番力を持った物質だ。どんな場所でも通り抜けるし、どんな形にもなり得る。グラスに入れるとその形になる。瓶の形にもなるしボトルの形にもなる。氷にもなるし蒸すこともできる、柔軟で強力だ。
 それは愛だと思う。愛する対象により形を変える。相手が誰であろうと、人種、肌の色、宗教、性別に関わらず形を変え全てに適応する。水は強力でやさしい物質だ。愛の形という認識だった。」

 つまりあらゆる障壁を超えたところにある『究極の愛の物語』を描きたかったのだろうか。だから本作に登場する主な人物は、ゲイ、黒人女性、障害者など差別を受けやすい人ばかり、そしてさらには究極の「半魚人」なのかもしれない。
 さて何といっても半魚人の登場は荒唐無稽なのだが、本作はモンスター映画ではなく、れっきとした恋愛映画なのである。それも人間と半魚人のラブストーリーなのだ。だから半魚人の姿はやや陳腐だが、CGではなく着ぐるみで優しい眼をしたぬいぐるみ仕様になっているのかもしれない。

 いずれにせよ監督が描きたかったのは、あらゆる障壁を超えたところにある『究極の愛の物語』なのだから、美女と野獣でもよかったのだろう。だがそれを半魚人と障害を持つ不美女にすることで、いまだかつてなかった斬新さを創造したのである。
 それにしても本作は、主役のイライザを演じたサリー・ホーキンスの熱演がなければ完成しなかったに違いない。『しあわせの絵の具』でも熱演していたが、美人でもなく貧相で小さい彼女が、これほどの大女優に駆け上がるとは誰が予測したであろうか。
 また本作は第90回アカデミー賞作品賞に輝いているのだが、半魚人の登場するファンタジー作品がアカデミー賞を受賞するなど、一体誰が想像でき得たであろうか。時代の流れとは実に恐ろしいものである。
 ただ注意しなければならないのは、残酷なシーンやエロいシーンが所々にちりばめられているので、お子様と一緒に観るのはやめたほうがよいだろう。

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2019年3月26日 (火)

私の、息子

★★★☆

製作:2013年 ルーマニア 上映時間:112分 監督:カリン・ペーター・ネッツァー

 もしかすると、ルーマニア映画を観たのは初めてかもしれない。原題は『POZITIA COPILULUI/CHILD’S POSE』で、直訳すると子供の位置/子供のポーズという意味らしい。邦題のほうは、母親視点でのタイトルとなっていて、こちらのほうがぴったりしている気がする。
 本作は、第63回(2013年)ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞しているヒューマンドラマである。本作は自動車事故を起こして、被害者の少年を死に至らせてしまった男が、被害者の家族に謝るかどうかまでを描いているだけなのだ。

 ただこの男の母親は子離れできず、過干渉で息子を溺愛しているのである。また息子のほうは30歳を過ぎて、妻もいるのだが極度の潔癖症と対人恐怖症で自立できていない。
 またキャリアウーマンで裕福でコネを沢山持っている母親は、警察の上層部を頼ったり、証人と金銭交渉したり、あらゆる手段を駆使して息子を助けようとする。だが息子はそんな母親に怒りをぶつけ、放っておいてくれと怒鳴るのだった。

 よくある話であり、こんな母親が「振り込み詐欺」に引っ掛かってしまうのだろう。ストーリーとしては実に単調なのだが、母親の葛藤を延々と描いた心理劇と考えれば良く出来ている。たぶん母親役の女優さんの存在感と演技力の賜物なのであろう。
 それにしても、こんなバカ息子を救うために違法行為も辞さない母親は、とてもじゃないが観客の共感を得られないし、そんな献身的な母親を「あんた」と呼び捨てて罵倒するバカ息子は、さらに不愉快なキャラクターではないか。ところがラスト数秒のワンカットで、全てが納得できてしまうのである。ある意味摩訶不思議な映画なのかもしれない。

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2019年3月20日 (水)

グリーンブック

★★★★☆
製作:2018年 米国 上映時間:130分 監督:ピーター・ファレリー
Greenbook_1
 本作は第91回アカデミー賞及び第76回ゴールデン・グローブ賞において、ともに作品賞、助演男優賞、脚本賞に輝いている素晴らしい作品である。だからといって決して堅苦しい作品ではなく、ロードムービー或いはコメディとしても鑑賞できる全方向のヒューマンドラマといっても良いだろう。
 タイトルの『グリーンブック』とは、Victor Hugo Greenという黒人の郵便局員が、車で旅行する黒人のために1936~1966年にかけて出版したガイドブックのことである。なぜこのようなガイドブックが生まれたのかというと、次のような背景があったからだと言われている。
 当時米国では、裕福な黒人であればマイカーを所有するようになっていたのだが、車で旅行する黒人(厳密には非白人)は、ジム・クロウ法(Jim Crow laws)という州法に基づく人種隔離政策(各人種は平等だが入り交じるべきではないという方針)の影響もあり、次のような不都合に直面していたという。
1.食事や宿の提供を断られる
2.自動車を修理してもらえない
3.給油を断られる
4.暴力を振るわれる
5.白人しか住まない町から追い出される
6.警察に逮捕されやすい
 地域によっては、黒人にサービスを提供する事業者のほうが稀で、黒人は広い国土を自動車で旅行するのがとても大変だったという。従って黒人がマイカーで旅行しようとする場合には、トイレを利用させてもらえない場合に備えて、車のトランクに簡易トイレやバケツを用意しておいたり、飲食店やガソリン・スタンドを利用させてもらえない場合に備えて食料やガソリンを余分に用意しておく必要があったのである。
 そんな時代に Green 氏が私費出版したのが、"The Negro Motorist Green Book" なのだ。これこそ黒人が利用できる飲食店・ホテル・民宿・ガソリンスタンド・娯楽施設・ガレージなどの名称と住所を記載してある黒人必携のガイドブックだったのである。
 本作では、黒人差別が続いていた1962年に、黒人ジャズ・ピアニストのドクター・シャーリーが米国南部を8週間に亘るコンサート・ツアーを実行する。だが米国南部は人種差別が激しい地域であり、黒人が旅をするには大変危険であった。そこで彼は移動中のトラブルを回避するために、粗野な白人バウンサーのトニー・リップをボディーガード兼ドライバーとして雇うことになるだ。さらに道中で困らないためのガイドブックとして、シャーリーの所属事務所がトニーに与えるのが「グリーンブック」だったのである。
 はじめは黒人嫌いのトニーだったのだが、シャーリーの天才的なピアノ演奏や文章力に脱帽してゆく。またシャーリーのほうもトニーのトラブル解決能力や、荒々しさの中に潜む心優しさに気付きはじめる。そして旅の終わりに近づく頃は、二人ともが主従の関係から友人の関係に心が転換してゆくのである。
 笑いあり涙あり、ラストのクリスマスイヴ風景も良かった。だが何といってもトニーの妻・ドロレスを演じたリンダ・カーデリーニが、とてもチャーミングで素敵だったよね。

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2019年3月14日 (木)

しあわせの絵の具

★★★★☆

製作:2016年 カナダ・アイルランド合作 上映時間:116分 監督:アシュリング・ウォルシュ

 カナダの女性画家モード・ルイスとその夫の半生を描いた実話ドラマである。モードは先天性のリウマチを患い手足が悪く、なかなかまっとうな仕事につけない。また夫となるエベレットは孤児院育ちで学がなく、武骨で人付き合いが苦手な魚売りだ。そんなはみ出し者同士が同居することになり、初めはお互いにすれ違いが多かったが、共同生活を重ねてゆくうちに次第に惹かれ合うようになる。

 モードは住み込み家政婦としては、充分な働きは出来なかったものの、何事にもひた向きに取り組み、こつこつと絵を描くことが生き甲斐になっていた。そんなある日、エベレットの顧客であるサンドラに絵の才能を認められ、絵の制作を依頼される。
 やがてモードの絵は評判を呼び、アメリカのニクソン副大統領から依頼が来るまでになるのである。そして彼女はマスコミにも紹介されて名士となるのだが、暮らしぶりは相変わらず地味で質素であった。

 そんなある日、疎遠にしていた叔母と久し振りに逢い、彼女から過去のある出来事について、衝撃の告白を聞くことになる。その事実を知ったモードは思案にくれ、エベレットに相談するのだが・・・。

 それほど製作費はかけていないものの、とにかく映像も音楽も良い、そして感動の涙に濡れる心温まる作品である。さらに起承転結の見極めもしっかりしているし、何といっても障害を持つモードを演じたサリー・ホーキンスの抜群の演技力には脱帽するしかないだろう。まさに映画らしい実に映画らしい珠玉の名作に仕上がっているではないか。

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2019年3月 8日 (金)

待ち伏せ

★★☆

製作:1970年 日本 上映時間:117分 監督:稲垣浩

 三船プロの製作で社長の三船敏郎をはじめとして、石原裕次郎、勝新太郎、中村錦之助、浅丘ルリ子と超豪華キャストを集めたアクション時代劇である。ネットの評価はいま一つだったのだが、これだけ超大物が揃った映画は後にも先にもないと思いDVDで観ることにしたのである。

 ただ結論から言えば、残念ながらネットの評価通り駄作であった。まず脚本も演出も酷すぎる。また石原裕次郎は時代劇には全く向いていないばかりか、その役割そのものが不要だった気がする。また中村錦之助の演技力は買えるものの、あんな役ではもったいない。彼は時代劇の申し子なのだから、もっと強い侍を演じてもらいたかった。

 そして一番残念だったのは、これだけの俳優を揃えながら、誰一人として見せ場が用意されていないことだ。また殆どの時間が、茶店の中での心理劇的展開に終始し過ぎて、安っぽい舞台劇を見せられているような退屈感に襲われてしまったこと。
 さらには期待していた殺陣のシーンは、ラストに申し訳程度の添え物として、ちょこっと用意されただけだったのである。まさに裏切りが裏切りを呼ぶだけの、見どころのない顔見世だけの映画であった。 

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2019年3月 2日 (土)

チャンブラにて

★★☆

製作:2017年 伊・米・仏・スウェーデン 上映時間:118分 監督:ジョナス・カルピニャーノ

Chanb
 手持ちカメラの映像が揺ら揺らして気分が悪くなる。だから薄目を開けて観ていると、今度は眠い、ひたすら眠くなってしてまうのだ。ところが今度は、ガンガン大音響でがなり立てる音楽が、やかましくてたまらない。
 
 タイトルのチャンブラとは、イタリア南部のスラム街の通りを指す。そしてこの映画は、国に縛られずに生きてきたロマというジプシーに焦点を当てた、ドキュメンタリー仕立てのヒューマンドラマなのである。

 本作にはストーリーらしいストーリーは存在しない。差別によりまもな職に就けないロマの人々が、窃盗などで生計を立てている様子を延々と描いてゆくだけなのだ。また兄と父が逮捕されたため、14歳の少年ピオが窃盗を繰り返して家族や仲間を支えることになってしまう。と言うより、彼が周囲の反対を押し切って勝手に窃盗に手を染めるのだが・・・。

 子供たちが酒を飲み、煙草を吸い、女を買うシーンが印象的である。だがアフリカや南米では、それに加えてマシンガンをぶっ放す子供たちがいることを考えれば、まだまだおとなしいほうなのかもしれない。

 いずれにせよ、登場人物の多くは主演のピオ君をはじめ、現地の素人たちで占められているというから、まさにドキュメンタリーと紙一重なのだ。こうした作風は珍しいし、こんな世界の存在を知ることも必要かもしれない。だがこうした直線的な描き方では、ただ窃盗を繰り返しているジプシーたちが悪いだけ、という印象しか残らないではないか。

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2019年2月26日 (火)

きみへの距離、1万キロ

★★★☆

製作:2017年 カナダ 上映時間:91分 監督:キム・グエン

 いやに長ったらしい邦題である。確かに超遠距離恋愛を描いたラブロマンスで、原題の『EYE ON JULIET』も判り辛いので仕方ないか…。
 主人公の青年ゴードンは、デトロイトにある警備会社から、北アフリカの油田に設置してある蜘蛛型ロボットを遠隔操作し、石油泥棒を監視する仕事をしている。そしてそこで巡り合った美少女アユーシャにひと目惚れ。そして監視作業をおっぽり出して、少女の日常を覗き見することに夢中になってしまう。

 という訳で、遠距離恋愛と言っても、ゴードンの一方的な思い入れに過ぎない。だがアユーシャには恋人がいた。さらには無理矢理年配の金持ちと結婚させようとする両親のもとから逃げ出して、二人して他国へ駆け落ちしようとしているではないか。アユーシャに同情したゴードンは、二人の駆け落ちを支援するために、彼女宛に大金を送金するのだが・・・。

 序盤はこの作品の意図が分からず、眠くてウトウトしてしまった。だが徐々にこの映画が放つ独特な雰囲気にのめり込んでしまった。なるほど単純なラブロマンスではないし、ロボット絡みのストーカーとは、なかなかユニークな発想である。
 ただちょっと荒唐無稽で無理が目立ち、終盤をはしょり過ぎたところも残念だが、ファンタジーロマンスと考えれば腹も立たないだろう。

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