カテゴリー「映画・テレビ」の記事

2017年9月24日 (日)

プレデター

★★★★

製作:1987年 米国 上映時間:107分 監督:ジョン・マクティアナン

 本作を観るのは二度目であるが、製作年度から30年経過した現在でも全く色褪せていないところが素晴らしい。このあとプレデターシリーズが数本創られるのだが、本作を超えるものは一本も出現していない。もちろん初回作と言うこともあるが、アーノルド・シュワルツェネッガーの存在感の大きさによることは間違いないだろう。

 ストーリーとしては、屈強な軍人ダッチ(アーノルド・シュワルツェネッガー)率いる特殊部隊が、某国のジャングルの中でゲリラたちに捕らえられた政治家を救出する任務に向かい目的を達成するのだが、姿が見えず高度な戦闘技術を持つ地球外生命体・プレデターに狙われるという展開である。

 このプレデターは身体もでかくてかなり強いのに、高度な武器を使用するため、さすがの特殊部隊も全く歯が立たない。そしてひとりふたりと殺されて、最後は隊長のダッチとの一騎打ちとなるのである。まさに人類最強の男と異星人との「何でもありの死の決闘」と言えよう。
 この映画は実はこのタイマンのラストシーンのためにある作品であり、それまでのすべての出来事は前座だったと言っても過言ではないだろう。とにかく凄い戦闘であり、全てが終わった後には安堵感と脱力感が渦巻いているようであった。そしてプレデターの蟹のような醜く恐ろしい素顔が、一生心の中に刻み込まれることになるだろう。

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2017年9月19日 (火)

ディファイアンス

★★★★

製作:2008年 米国 上映時間:136分 監督:エドワード・ズウィック

 第二次世界大戦で、シンドラー同様約1200人のユダヤ人の命を救ったと言われるビエルスキ兄弟の活躍を描いた実話映画である。ただし映画化にあたってかなりの脚色が施されているようだ。
 まずはビエルスキ兄弟の次男がズシュになっているが、実際は三男役のアザエルのほうが次男であるということ。さらにラストの戦車との戦闘シーンも、映画らしさを演出するために付け加えられたアクションである。

 また映画ではビエルスキ兄弟を英雄視して描いているが、ポーランド人から略奪することで生き延びた山賊集団とみなされている歴史的な評価もあり、一概にビエルスキ兄弟の評価を語ることは出来ないようだ。
 ただ映画としてはそこそこ良い出来であり、主演のダニエル・クレイグやリーヴ・シュレイバーをはじめとした迫真の演技と緊迫感溢れるストーリー展開は、良質なサスペンス映画として評価することが出来るだろう。それにしても終戦までの三年間も、あれだけの人数の人々が隠れおおせたのか不思議でたまらないのだが…。

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2017年9月13日 (水)

ジョゼと虎と魚たち

★★★★

製作:2003年日本 上映時間:116分 監督:犬童一心

 渋谷はミニシアターが良く似合う若者の街だ。この映画を観たのはもう13年も昔になってしまったが、パルコ3にある『シネクイント』というミニシアターは、当時も若者達で熱気ムンムンの満席状況だった。
 ほとんどが女性と若いカップルで、おじさん1人というのはだぶん僕一人だけだったと記憶している。その日は本作の上映最終日だというのに、この大混雑ぶりは一体何だったのであろうか。

 奇妙なタイトルだが、『ジョゼ』は身障者であるヒロインの愛称であり、彼女の夢は好きな人が出来たら一番怖いもの『虎』を見ること。そして海を見て、『魚』を見ることなのであった。
 主人公は、次々と女性とSEXすることが大好きな大学生という設定であるが、妻夫木聡の清々しい風貌と演技のためか、全くイヤミな男には写らないのである。

 毎朝乳母車に毛布をかけて散歩する老婆に不信を持つ町の人々・・・。主人公はひょんなきっかけから、その中に歩行障害を持つ少女(ジョゼ)が乗っている事を発見するのである。
 そしてジョゼの独得の話し方、表現方法、料理の上手さなどに主人公はだんだん惹かれてゆくのだが、観て居るほうも自然と感情移入してしまう不思議な魔力がある女性であった。

 ラストの展開はちょっとあっけない気もしたが、主人公が彼女を連れて実家へ帰ることを中止したときから、なんとなく「その予感」があったと解釈すべきかもしれない。
 エンディングで、ジョゼが台所で1人食事をつくっているシーンは、かなり切ないが、同時に現実を強く生き抜こうとする彼女の思いが伝わってきて、なんとも印象的であった。そして映画が終わったあとも、1人ぼんやりとロビーで煙草をふかし、遠い青春の記憶に浸ってしまったことを今でも覚えている。

 さて本作は現在名監督になりつつある犬童一心監督の出世作なのだが、同時にベッドシーンも厭わず、ヒロインの『ジョゼ』を熱演した池脇千鶴の出世作にもなったのではないだろうか。また身体障害者の恋をテーマとした映画としては、本作より1年前に製作された韓国映画『オアシス』があるが、こちらは怒涛のような激しさを表現した問題作と言えよう。

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2017年9月 7日 (木)

ドクター・ストレンジ

★★★☆

製作:2016年 米国 上映時間:115分 監督:スコット・デリクソン

 優秀だが傲慢な脳外科医のドクター・ストレンジが、ある日自動車事故に遭い、両手が思うように動かせなくなってしまう。あらゆる高額治療を試みるのだが、両手の機能は取り戻せず、地位と名誉と金を失っただけであった。
 そんな彼は失意の中で、同じような事故に遭遇して重体だったにも拘らず、奇跡的に復活したバスケットボールの選手がいることを知る。その奇跡を生み出せるのは、ある魔術師に弟子入りして修行を繰り返すということであった。
 
 本作は『アイアンマン』や『X-メン』でお馴染みのマーベル・コミックからのチョイスであるが、主人公が外科医であることや物質世界ではなく精神世界でのバトルが中心になるというユニークさに注目したい。ビルが歪んだり縦横がチェンジしたりと、まるで『インセプション』のような映像や、暗黒の異次元世界と時間の巻き戻しなどのシーンには度肝を抜かれるだろう。
 ただこうした作品は何度も観ると飽きるため、単発ものに止めておいたほうが良いと思うのだが、なんとなくシリーズ化されそうな気配を感じたのは私だけであろうか。

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2017年9月 2日 (土)

湯を沸かすほどの熱い愛

★★★☆

製作:2016年 日本 上映時間:125分 監督:中野量太

 夫の一浩(オダギリジョー)が急に蒸発し1年間、妻の双葉(宮沢りえ)は仕事に出て、娘の安澄(杉咲花)は、いじめに遭いながらも登校を続け二人で頑張ってきた。ところがある日、いつも元気な双葉がパート先でばったり倒れてしまう。そして精密検査の結果は、なんと全身にガンが転移し、余命3か月だと告知されてしまうのである。

 このままでは死に切れない双葉は、探偵を使って一浩の行方を調べあげる。そして彼の住むアパートに乗り込むのだった。なんと彼と同棲していた女は、幼い娘を残したまま蒸発していた。そんなこともあり、一浩はその日のうちに家に戻ることになるのだが、女が残していった娘も一緒であった。そして翌日から1年間休業中だった銭湯は、再開店することになるのだった。

 少女たちの演技は素晴らしいし、第40回日本アカデミー賞の「主演女優賞」を受賞した宮沢りえの演技力もりっぱであったが、見方によっては女優さんたちの演技に支えられた作品とも言えるだろう。まあ好みの問題かもしれないが、僕的には本作の脚本や演出には疑問符をつけたい。それは全体的にご都合主義的な展開と荒唐無稽な発想が、女優さんたちの熱演とぴったり絡まないからかもしれない。
 その最たる証がおちゃらけともとれるラストシーンであることは否めない。こうした社会派作品を創る場合は、もっと真面目に誠実に創って欲しかったね。

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2017年8月24日 (木)

ロスト・エモーション

★★★☆

製作:2015年 米国 上映時間:102分 監督:ドレイク・ドレマス

 あのSFの名作巨編である『ブレードランナー』や『エイリアン』を手掛けたリドリー・スコットが、製作総指揮をとった近未来SF作品である。終末の世界戦争により地上の99.6%が破壊されたのち、人類は滅亡から逃れるため感情のない人間の共同体を創り上げる。
 だが時として、人間本来の愛や欲望といった感情が芽生えてしまうことがある。保険安全局はそうした人々を「病気の発症」として隔離施設に封じ込め、やがては安楽死と言う名の死刑台に送るのであった。

 この映画は、そんな環境下で感情を発症し、恋をしてしまう男女のラブストーリーである。生まれて初めて感情を持ち恋をした男女なので、その愛はまるで高校生のように純真で燃えるような激しい愛となってゆく。だがいつまでも世間の目を誤魔化し続けることは不可能であり、いずれ二人にも破局が訪れることになる。

 本作は静かでシンプルなSF映画であり、ロケ地はシンガポールや日本で敢行している。そして近未来都市のデザインは、なんと日本が誇る建築家・安藤忠雄がその世界観をリアルに再現したものだという。

 無感情でプライバシーも無い世界のはずだが、監視カメラなどの設定が一切ないというやや甘い設定が気になる。ただSFというよりはラブストーリーに重点を置いているのだと考えて許容すれば楽しめる映画かもしれない。
 いずれにせよ人類が滅びるのは「感情」と「欲望」であることは間違いない。惜しいかなそのあたりをもう少し掘り下げた脚本に仕上げていれば、もっと高評点をつけても許される作品になったはずである。

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2017年8月19日 (土)

真田十勇士

★★★

製作:2016 年日本 上映時間:135分 監督:堤幸彦

 2014年に堤幸彦監督と中村勘九郎がタッグを組み、大ヒットを記録した舞台劇「真田十勇士」を映画化した作品だと言う。舞台は観ていないので比較はできないが、映画を見た限りでは『舞台で大ヒット』の理由が分からない。

 真田幸村は、容姿が良かったばかりに百戦錬磨の武将だと勝手に思われていたが、本人は平凡な武将であることを自覚していた。そんなある日、ひょんな事件から猿飛佐助と出会い、佐助のほうから無理矢理に豊臣方について徳川と戦うことを強要されてしまう。
 そして渋々徳川との戦いに参戦することになる幸村だが、何をすれば良いのか分からず、全て佐助の指示通りに動くことになる。また佐助のほうは旧友の霧隠才蔵ほか10人の仲間を集めて「真田十勇士」と名乗り、来るべく大坂冬の陣・夏の陣へ着々と準備をするのだった。

 戦場のシーンはスケールが大きく見応えがあったのだが、忍者など個別の戦い方に工夫がないこと、ストーリー的な魅力がほとんどないことなどには失望せざるを得ない。またかなり製作費を使っていると思うのだが、オチャラケているのか真面目なのかはっきりしない感性に勿体なさを感じてしまったのは私だけであろうか。それとあくまでも個人的な趣味だが、悪いけれど主役の勘九郎的キャラは敬遠したくなるよね・・・。

 もうひとつだけ言わせてもらえば、オープニングのアニメシーンが長過ぎるし、アニメにする必然性も感じられない。それもかなり古臭く退屈なアニメなのだ。劇場だったら途中で席を立ちたくなるよな、と思っていたら画面に「これはアニメ作品ではありません、もうすぐ本編がはじまります」との字幕が挿入されたので、思わず苦笑してしまった。実は監督も判っていたのかな・・・。

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2017年8月15日 (火)

聖の青春

★★★☆

製作:2016年 日本 上映時間:124分 監督:森義隆

 幼年時に難病を患い、それが将棋と出会うきっかけになった天才棋士・村山聖が、29歳の若さで癌に侵されて、死出の旅につくまでの物語である。また彼は同世代ながら、次々とタイトルを手中に収める羽生善治に嫉妬し、激しいライバル心を抱くのだった。

 なにせ実在の人物たちの物語なので、嘘や極端な誇張は許されない。従って恋愛話もなければ、スーパーマン的な活躍も描けない。描けるのは村山聖の人となりと羽生善治との戦いだけに絞られてしまう。だから将棋好きの人にとっては、いろいろと見どころが盛り込まれているものの、将棋を知らない多くの映画ファンにとっては退屈だったかもしれない。

 映画としての完成度は決して悪くはないし、村山聖役の松山ケンイチと羽生善治に扮した東出昌大の全身全霊で挑んだ役創りも見事としか言いようがない。二人とも外見や仕草もそっくりに仕上げていたし、こころの中の葛藤までをじっくりと魅せてくれたからである。
 それにしても、興行成績が振るわなかったのは、『3月のライオン』のように架空のお話で、可愛い女優やラブストーリー、派手な登場人物などで彩られることがなかったためと考えられる。まあ前述した通り、実話で現存の棋士が登場していめため、限界があるのは仕方ないだろう。

 それにしても将棋の世界は、昔から「静と動」、「優等生と劣等生」と、かなり対照的なライバルが多かったね。古くは関根金次郎と坂田三吉にはじまり、大山康晴と升田幸三、中原誠と米長邦雄と言った具合だ。もし村山聖が健在だったら、同じようなライバル関係が続いていたかもしれない。また奇人変人が少なくなり、コンピーターにも勝てなくなった将棋界に、きっと青嵐を巻き起こしてくれたに違いない。

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2017年8月 9日 (水)

フライト・デスティネーション

★★★☆

製作:2007年 カナダ 上映時間:98分 監督:ジェイソン・ボルク

 民間旅客機が時空を超えた異次元空間に移動してしまい、機内ではこれを元の世界に戻す努力が続けられる。またその航空機には、離陸直前に緊急事態で呼び戻された主人公・ケイレブの妻と娘が搭乗していた。地上に残されたケイレブは、必死になって手掛かりを捜査するのだが、なかなか思うように進展しない。

 ところでなぜ航空機が異次元空間に跳んでしまったのかを説明すると、かなりややっこしいのだが簡単に要約すると次の通り。
国家最高機密の「時空間移動装置」が開発者のウィンター博士に盗まれてしまう
博士は悪人ではなく、その装置を政府が戦争に使用するのが耐えられなかった
政府は国家機密の漏洩を恐れて、戦闘機を派遣して航空機ごと爆撃しようとする
それに気付いた博士が、急遽機内で「時空間移動装置」を稼働させ、間一髪のところで航空機は異次元空間に消え去る

 と言う流れである。それにしても簡単に一般の乗客全員を犠牲にしてまで守る国家機密なのだろうか。ちょっと待ってくれよと叫びたくなるではないか。

 タイムトラベル系の作品は大好物で、ワームホールがどんどん巨大化して建物や人を次々飲み込んでゆく。そしてアメリカだけではなく、地球丸ごといや宇宙全体を破壊してしまうという超壮大な発想に、なんとなく同調したい気分に巻き込まれたのだが…。
 その後の余りにも陳腐で理不尽な展開にむかっ腹が立ってきた。宇宙が破壊されてしまうという状況下で、なぜ機内でも地上でもアホなお邪魔虫がしつこく絡みついてくるのだろうか。もっともそれらの悪役が登場しないと、変化に乏しい退屈な映画にしかならないからかもしれない。

 まあ娯楽作品なのだから、多少の無理が目についても目を瞑るしかない。だがこのような安易な展開ならば、あえてタイムトラベル系の映画にしなくとも、テロでも脱獄でもとにかく単なるハイジャク映画にすれば良かったのではないだろうか。

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2017年7月30日 (日)

永い言い訳

★★★☆

製作:2016年 日本 上映時間:124分 監督:西川美和

 10年前に多くの映画賞を受賞したあの『ゆれる』を世に出した西川美和監督が、直木賞候補となった自らの小説を映画化した作品である。主演は『おくりびと』のもっくんこと本木雅弘で、髪結いの夫で嫌味な中年小説家幸夫を熱演している。

 その幸夫が妻の旅行中に、妻のベットで愛人と情事に耽っているとき、妻はバス事故で死亡してしまう。幸夫は自分の行動を恥じるのだが、素直に贖罪することも嘆き悲しむこともできず、なかなかイライラが収まらない。
 また妻と同じバスには、妻の親友も親友も乗っており、彼女も一緒にこの世を去ってしまう。その親友の夫・大宮陽一は、直情型で分かり易いトラックの運転手だが、幼い二人の子供を抱えて途方に暮れていた。

 それを知った幸夫は、柄にもなくベビーシッター役を買って出て、だんだん子供たちとも親しくなってゆく。それは妻の死と不倫の罪悪感を忘れさせ、誰かに必要とされるというある種の喜びと達成感を吸収することが出来た。そして毎日深夜に帰宅する大宮よりも、子どもたちの信頼感を得ることが出来るかのようであった。

 『ゆれる』もそうだったが、西川監督は男の心情を悲哀の中に皮肉を滲ませて暴いて行くのが実に巧みである。本作も本木雅弘の好演に支えられて、持ち味を十分に発揮したと思う。ただ涙を誘うシーンを割愛したのは、どうなのだろうか。
 この映画はお涙頂戴などと言う軽い作品ではない!、という主張が込められているのかもしれないが、逆に自然な流れを無視してしまった感があったのも否めないだろう。ただそのあたりのさじ加減が実に難しいのだが、一般観客に対しては少し不親切かもしれない。

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