カテゴリー「映画・テレビ」の記事

2017年4月26日 (水)

PARKS パークス

★★★☆

製作:2016年 日本 上映時間:118分 監督:瀬田なつき

Parks
 東京都下にある『井の頭公園』開園100周年を記念してつくられた映画だという。従って舞台のほとんどは井の頭公園と吉祥寺の駅前が中心となる。
 それにしても井の頭公園の桜は見応えがある。また武蔵野の緑に囲まれたこの公園が、こんなにも美しかったのかと再認識してしまった。
 主な登場人物は、吉祥寺で一人暮らしをしているが留年寸前の大学生の純(橋本愛)。50年前に純と同じアパートの部屋に住んでいた亡父の恋人だった佐知子という女性を捜している高校生ハル(永野芽郁)。その佐知子の孫トキオ(染谷将太)の三人である。

 前半は井の頭公園の中を走り回るシーンがほとんどで、ストーリー性は余り感じられず、なんとなくドキュメンタリー風に進んでゆく。だから井の頭公園に愛着のない人には少し退屈かもしれない。
 テーマはハルの亡父と佐知子の恋愛の行方と、亡父が佐知子のために創った美しい歌である。その歌は佐知子の遺品の中にあったオープンリールテープに録音されていたのだが、劣化のため途中からよく聞こえなくなっていた。この歌を最後まで復元して現代に蘇らそうと、先の三人が奔走するのである。

 昭和ノスタルジーの漂う、ややファンタジックなドラマであり、ハルの正体もはっきりせずミステリアスな雰囲気もあった。ただ焦点が定まり切らず、夢と現実の境界線がぼやけすぎて中途半端な気分になったのは私だけではないだろう。映像は素晴らしかったのだが、脚本にもう一捻り欲しかったね。
 ただ橋本愛は相変わらずの美人さんだし、永野芽郁のイモ姉ちゃん的可愛らしさは天下一品。そして芸達者な染谷将太の加藤茶風ラップが、実に味わい深かった。そして井の頭公園の自然が実に素晴らしく、道行く人々がその中にスッポリと納まっていたよね。

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2017年4月20日 (木)

かげろう

★★★★

製作:2003年 フランス 上映時間:95分 監督:アンドレ・テシネ

 銀座和光の近くにある『銀座シネスイッチ』というミニシアターを知っていますか? ここは昔『銀座文化劇場』というダサイ名前の映画館だったのですが、1997年にリニューアルして二館併合となり、女性がよく集るお洒落な映画館になりました。
 もう10年以上前の話ですが、当時ずっと気になっていた『かげろう』という映画を観に行ったのですが、観客の9割以上が女性という宝塚状況にびっくりしました。ほとんどの人が女性同士か女1人であり、カップルさえも見当たらないのです。

 そんな雰囲気ですから、おじさん1匹のボクはとても恥ずかしく、開場までは居場所がなくて隅っこのほうで小さくなって佇んでいました。
 さてやっと上映となり、第2次大戦中、ドイツ軍に追われて、パリから田舎へと逃げて行く若い未亡人と2人の子供たち・・・。敵の空襲や野宿の恐怖、そして空腹と戦いながらも、子供達を守ってゆこうとする気強いヒロインですが、やはり内心は心細さと不安で一杯なのでした。

 空襲のときに、若干17才ですが野生的で逞しい青年に、息子を助けられます。初めのうちは不信感を抱きながらも、いろいろ助けられているうちに、2人は互いに惹かれあってゆくのでした。
 ここらあたりのストーリー展開は、なかなかワクワクとさせられ、青年のミステリアスな存在感にも惹きこまれてゆきます。ただ終盤からラストにかけての急展開には、かなり納得し難いところがあったのが気掛かりでした。
 もしかすると、興行時間の関係で、フィルム編集の際に、大幅にカットされてしまったのではないかと思いました。せっかく中盤まではとても心地よい流れだったので、非常に残念に感じたのはボクだけでしょうか・・・。

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2017年4月14日 (金)

ツレがうつになりまして。

★★★★

製作:2011年日本 上映時間:121分 監督:佐々部清

 原作は細川貂々のベストセラーコミックエッセイなのだが、まだ未読でそれほど興味も湧かなかった。だが意外といっては失礼だが、本作を観たら、原作のほうも読んでみたくなってしまったから不思議である。
 それはもしかすると、主演の宮崎あおいと堺雅人が、とても感じの良い演技をしていたからかもしれない。本作では『うつ』という重いテーマを扱っているのだが、原作のマンガタッチ同様、主役二人の軽いタッチワークが、安らぎと爽快感を呼び、ふんわりとした雰囲気に包まれてしまった。

 また床屋をしている父親(大杉漣)と母親(余貴美子)も愛情に溢れていたし、なんとまあ愛情いっぱいの家族たちなのだろうと羨ましくなってしまう。それにしても、こんな可愛い宮崎あおいを観たのも初めてだ。ある意味で彼女にとっての「はまり役」だったのかもしれないね。こんなに優しくて可愛くて、かつ稼いでくれる嫁がいたら絶対誰も離さないよね。
 それとあのイグアナくん、よく人間に慣れていたし、存在感も大したものである。下手な役者よりもかなりサマになっていたのではないだろうか。

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2017年4月 9日 (日)

チョコレート・ソルジャー

★★☆

製作:2009年 タイ 上映時間:109分 監督:ラーチェン・リムタラクーン

 大好評だった『チョコレート・ファイター』で主役を演じたジージャ・ヤーニンを引っ張り出して、まるで『チョコレート』シリーズのように見せかけたアクション映画である。と言っても、映画会社も監督も違うし、かなりの低予算映画なのだ。

 そのうえストーリー性もほとんどなく、アクション・アクション・アクションだけなのだ。それも同じようなパターンの攻撃と技の連続ばかりで、かなり単調なアクション構成であった。前作の『チョコレート・ファイター』を期待してこの映画を観ると、かなりの失望感に襲われることだろう。

 映画と言うよりは、まさに余り出来の良くないゲームそのものである。また見どころとしては、ラスト30分のアクションシーンだけ、と言っても過言ではないかもしれない。

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2017年4月 5日 (水)

わたしは、ダニエル・ブレイク

★★★☆

製作:2016年 イギリス・フランス・ベルギー 上映時間:100分 監督:ケン・ローチ

Daniel
 妻に先立たれた頑固爺さんが主人公で、ポスターも似ていたので、てっきり本年1月頃に公開されたスウェーデン映画『幸せなひとりぼっち』と同じような作品かと思い込んでしまった。まあ主人公と若い女性や子供たちとのふれ合いなどを通じて、働けなくなった老人が社会の片隅で必死に生きようと奮闘する人間ドラマという面ではそっくりなのだが、本作はかなり暗いしユーモアを折り込む余裕もないのだ。またどこの国でも同じような公務員と制度批判が延々と続いてゆくのも、人によっては少々疲れてしまうかもしれない。

 そのうえラストの展開もなんとなく予測できてしまったし、余り救いがなかったのもちょっと残念であった。もっと言えば、亡くなった妻のことや、自分が心臓病にかかった経緯なども描いたほうが、作品にもっと深味を感じられたのではないだろうか。
 主演のデイヴ・ジョーンズの渋味のある名演技に支えられ、なかなか好感の持てる作品だったのであるが、もうひとつ味付けが足りなかったようで、もったいない感がスクリーンに漂っていたような気がする。

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2017年3月31日 (金)

コラテラル

★★★★

製作:2004年 米国 上映時間:120分 監督:マイケル・マン

 コラテラルとは、『巻き添え』という意味だそうです。
 本作は、ロスの夜街を走るタクシーに偶然乗り合わせた冷徹な殺し屋ヴィンセント(トム・クルーズ)と、ドライバー役のマックス(ジェイミー・フォックス)の魔化不思議な関係を描いた一風変わったサスペンス映画であります。

 トムが初めて演ずる殺し屋役は、ターミネーターのような無類の強さと、非情さを持ちながらも、本当に悪人なのかと疑問に感じた人も多いと思います。
 それは何故2度目の殺人が終ったあとに、マックスを殺して別のタクシーに乗り移らなかったのか。その他にも何度もマックスを殺す理由と機会があったというのに・・・。
 もちろん途中でマックスが殺し屋ヴィンセントに殺されてしまっては、このタイトルとは繋がらないし、この作品そのものが成り立たないのですが、なにか不自然な感じがしました。

 一方お人好しで、明るく人間的なマックスは、ヴィンセントとは正反対の性格で、仕事に対しても女性に対しても、優柔不断なのであります。ところがヴィンセントの仕事(5人の殺人)に引き回されて『巻き添え』を食らっているうちに、だんだんと強い男に変貌してゆくのが面白い。
 僕にはヴィンセントが、頼りないマックスをたくましくするために、未来か宇宙からやってきたターミネーターか、神(悪魔)のような気がしました。そしてロスの夜景と高速道路を走るタクシーの美しさと不気味さ、そしてノリの良い音楽が、心に染み込みました。

 ラストについては、話が見え過ぎるとの批判が多いのですが、ロスの深夜中、殺し屋にどつきまわされて、心身ともにボロボロの善良なマックスに、あれぐらいの癒しを与えても良いのではないでしょうか。
 そうでもしないと、この作品はどうにも救いのないドロドロな暗い映画で終ってしまいますよ。

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2017年3月25日 (土)

3月のライオン 前編

★★★★

製作:2017年 日本 上映時間:138分 監督:大友啓史

3mlaion
 原作が少女マンガで、将棋の青年プロ棋士を描いている作品だということだけは知っていたが、原作未読で事前知識は全くないまま映画を鑑賞した。囲碁の『ヒカルの碁』では、囲碁を全く知らない少年がプロになるまでの過程を中心に描いていたが、本作は初めから将棋のプロ棋士というところが異なっている。
 またヒカルには藤原佐為という幽霊の師匠兼友人がとりついていたし、主人公自身も明るい性格だった。ところが本作の主人公・桐山零は、幼少期に交通事故で両親と妹を亡くし孤独で暗い性格なのである。

 そんな背景もあり、序盤の暗く重苦しい雰囲気に少し辟易したのだが、有村架純扮するところの義姉が登場するころから俄然面白くなってくる。そして実際の将棋界同様に、奇人・変人のプロ棋士たちが闊歩する姿もなかなか興味深い。ことに故・村山聖九段がモデルになったライバルの二海堂晴信を演じた染谷将太の迫真の演技はかなり光っていた。
 また将棋を指すシーンでは、盤面の映像やその棋譜の解説等はほとんどないが、棋士たちを演じた役者の表情の変化を観ているだけで、どちらの形勢が良いのか悪いのかが良く判るので、将棋を知らない人でも楽しめる仕組みになっている。ことに佐々木蔵之介、甲本雅裕、奥野瑛太、加瀬亮、伊藤英明、豊川悦司らの個性的なキャラ創りは俳優の演技力と演出の勝利なのだろう。

 本作は将棋のプロ棋士が主人公であるが、「将棋映画」と言うよりはもしかすると「恋愛映画」なのかもしれない。いずれにせよ本作は前編なので、まだその全貌が明らかにされていない。ただ前編と言っても、きりの良いところでそこそこにまとめている。もちろん後編が公開されたら、是非また劇場で観てみたいものである。

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2017年3月20日 (月)

NOVO ノボ

製作:2002年 フランス 上映時間:98分 監督:ジャン=ピエール・リモザン

  もう14年前の話になります。当時評価の高かった『北京ヴァイオリン』を、会社帰りに渋谷で観るつもりでした。しかしチケット屋に前売り券がなかったため、シネセゾン渋谷というミニホールで「NOVO」というフランス映画を観ることに変更しました。
 それにしても渋谷で映画を観たのは、なんと今はなき「全線座」以来25年ぶりのことでした。またこのころから、私の映画好きとこのブログが始まったような気がします。

 ストーリーは、5分経つと記憶を失ってしまう男が、ある女性と知り合って恋をするうちに、だんだん記憶を取り戻してゆくお話です。ラストの意外な展開も含めてちょっと難解なストーリーでしたが、乗りの良い音楽と、出てくる女性が全員が私の好みだったので退屈しませんでした。

 記憶が長く残らない男という設定では、メメントと同じですが、この映画はセックスシーンが多いので、子供には見せられません。しかしミニシアターファンには、かなり嬉しい作品だと思います。ネットの評価はそれほど高くはないのですが、私にとっては映画ファンになりはじめた記念碑的な作品なので、いつまでも心に残っているのでしょう。

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2017年3月16日 (木)

バリスティック

★★★

製作:2002年 米国 上映時間:90分 監督:カオス

 ルーシー・リューとアントニオ・バンデラスのバリバリアクションで、ことに女ターミネーターばりのルーシー・リューがクールでスピーディーな演技でがんばっていました。
 ただこの映画には全く艶っぽさがなく、せっかくのバンデラスとリューの共演が色あせた感光紙のようでもったいない感がありました。
 またストリーがはちゃめちゃで、全く前後の辻褄が合わず、際立ったストーリー展開もない。ただただ無意味にドンパチと破壊を続けるだけなのです。そしてそのアクションシーンでも、戦争並のものすごい量の火器と火薬を使っている割には、敵の弾は一切かすりもしないのであります。

 監督がタイ人であることを聞いて、さもあろうと思いました。タイの映画はハチャメチャものが多い。しかしポジティブで昔の香港映画のように所々におふざけが入るので、おバカ映画だと思えば腹も立ちません。
 ところが、この映画はハリウツド資本の入った大作で、シリアスな展開の作品なはずであり、タイ風のハチャメチャは、全く場違いこのうえないのであります。結局この監督は、タイで低予算のドタバタ映画を創っているほうが向いているのかもしれませんね。

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2017年3月 5日 (日)

ラ・ラ・ランド

★★★★

製作:2016年 米国 上映時間:128分 監督:デイミアン・チャゼル

Lalala
 惜しくも第89回アカデミー作品賞は『ムーンライト』に譲ったが、アカデミー主演女優賞・監督賞・撮影賞・美術賞・作曲賞・歌曲賞を受賞している。さらには、ゴールデン・グローブ賞をはじめとする主要映画賞を総なめしているのだから驚きである。

 女優志望のミアは、オーデションに落ちて失意のままジャズバーに引き込まれ、そこでピアノを弾いているセバスチャンと運命的な出会いをするのだが、そのいきさつは最悪であった。その後プールサイドで、不機嫌そうに1980年代のポップスを演奏をするセバスチャンと再会し、二人は急接近してゆくのである。

 本作は、女優とジャズピアニストという夢を持つ男女の恋を描いたミュージカル映画と言えよう。もちろん音楽とダンスについてはなかなか魅力的なのだが、ミアの歌が今一つ聴き辛かったな。そのあたりが★4で留まってしまった理由かもしれない。

 素晴らしかったのは、序盤でミアが電話をするシーン、というより彼女の複雑な感情を表情だけで演じたエマ・ストーンの見事な演技力。やはりアカデミー主演女優賞は伊達ではなかった。
 また夕焼けを背景にしたタップダンスや、星空の中を浮遊するダンスシーンもバッチリである。またなによりも感動したのは、ラスト数分の『うたかたのパラレルワールド』ではないだろうか。このシーンにこの映画の全てが詰め込まれている、と言っても過言ではないかもしれないほどジーンと痺れてしまった。

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