カテゴリー「アニメ・コミック」の記事

2021年7月12日 (月)

漂流教室

著者:楳図かずお

 大地震の発生により、突如小学校ごと、砂漠化して文明が荒廃した未来へ跳ばされた少年少女たちのサバイバルマンガである。
 砂漠化して水も植物も存在しない世界。そしてミイラ、巨大な虫、怪物化した新人類などが登場して、少年達に襲いかかる。さらには大雨と洪水、地割れなどの天災や疫病との遭遇と、苦難の連続で休む暇がない。

 だが何と言っても一番怖いのは、パニック状態に陥った人間であろう。まず大人と子供達との争いにはじまり、女番長の反乱、仲間同士の確執などなど、次から次へと全く手が付けられない。
 それにしても主人公であり、皆をまとめるリーダーになるのが、普段勉強の出来ない学校嫌いの少年・高松翔と言う設定が面白い。また身障者の女の子を通して、未来と現在の通信を行うという発想もユニークである。そして予想を裏切られたラストの大逆転は、実に切なくて感動的ではないか。

 本作は1972年から1974年に『週刊少年サンデー』で連載されたマンガであり、青少年向けであり、かつすでに50年近く経過しているため、やや陳腐化している感もあった。だがタイムスリップした少年達のサバイバル生活と、彼等は現代に戻れるのだろうか、という興味と疑問に惹かれて、きっと誰もが夢中で頁をめくってしまうはずである。

評:蔵研人

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2021年7月 2日 (金)

ルート225

原作:藤野 千夜 漫画:志村 貴子

 『ルート225』は、藤野千夜が芥川賞受賞後に書き下ろした長編小説であるが、その後多部未華子主演で映画化され、さらに志村貴子が描く漫画にもなっている。私は何れも読んだり観たりしているのだが、何と言ってもかなり昔のことで、ほとんどあらすじを忘れてしまった。
 覚えていたのは弟を探しに行った姉が、やっと公園で弟を見つけるのだが、なかなか家に帰ることが出来ない。…と言うような出だしの部分と、映画での多部ちゃんがまさにぴったしカンカンだったということだけであった。このたびたまたま本棚の隅っこでこの漫画版を見つけ、漫画ならすぐに読めるだろうと考え再読することにしたのだ。

 まずタイトル 『ルート225』の意味は、単純に数学の√225=15で、ヒロインの年齢ということになる。また同時に弟が見つかった公園に面した国道、つまりパラレルワールドの入口を指すのだろうか…。
 さて15歳と言えばまさに反抗期である。今まで仲の良かった友達になんとなくちぐはぐ感を覚えたり、ことに両親に対してはかなり煩わしい存在に思えてくる年令であろう。だからと言ってまだ生活力がないため、渋々親の言うことにも従っている。

 そんなヒロインの心理状況がパラレルワールドを産み出してしまったのだろうか。だがやはり異世界には馴染めず、弟と二人で必死に元の世界に戻ろうとする。またあんなに鬱陶しかった両親にも逢いたくなる。そしてそんなもう一つの自分の心にも気付いて行く。パラレルワールド自体については、なぜこの世界に迷い込んだのかとか、なぜ自分たちと両親だけが存在しないのかとか、いろいろ突っ込見所が多い。だが本作をSFではなく純文学として捉えれば、その辺りをあまり突っ込んでも意味がないだろう。ただラストがいまひとつ解り辛いので、もう一度小説を読んで確認してみたいと思う。

評:蔵研人

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2021年6月20日 (日)

アレックス・タイムトラベル

★★★
著者:清原なつの

 タイトルの『アレックス・タイムトラベル』シリーズは、長編の少ない著者が初めて挑んだ連作長編マンガであり、『真珠とり』と並ぶ著者の代表的なSFマンガ である。本書には次の5篇が収録されている。
 「未来より愛をこめて」、「秘密の園から」、「ロゼ」、「ローズガーデンの午後」、「思い出のトロピカル・パラダイス」。これらの主なテーマは管理社会からの脱出、青いバラの秘密、時間を超えた逃避行、避けられない核戦争、タイムパラドックスなどで、正統派SFマンガと言ってもよいだろう。

 そのほか短編として以下の4編も収められている。
「流水子さんに花束を」    驚異の記憶力を身につけてしまったら
「聖バレンタインの幽霊」   亡くなった彼氏と瓜二つの男が現れたら
「カメを待ちながら」       戦死した恋人を待ち続けていたら
「飛行少年モッ君の場合」  目覚めると背中に天使の翼が生えていたら

 どの作品も愛がテーマの少女漫画タッチなので、SFマンガとしては今一つ物足りない。まあ「SF初心者の女性向き」といった趣きであろうか・・・。
 
評:蔵研人

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2020年3月 6日 (金)

時の添乗員

★★★☆
作者:岡崎二郎

 一話完結型のショートストーリーなので、毎回登場するのは狂言回しを務める『時の添乗員』だけである。2000年から約1年間にわたりビッグコミック増刊号で掲載されている。その後コミックスとして発売されたのだが、「第1巻」の表記があるものの、なぜか第2巻以降は発売されていないのが残念である。

 内容はつぎの短編で構成されている。
第1話/あの日への旅立ち 初恋の人を訪ねて
第2話/消えた証拠     犯人の正体を捜して
第3話/交換日記      日記の隠し場所は
第4話/藤子像        裸婦像の真実は
第5話/結婚指輪      消えた指輪を探して
第6話/恩人         本当の恩人とは
第7話/赤富士の赤     父親の優しさとは
第8話/時を旅する者    時の添乗員の正体は

 どのお話も『時の添乗員』が300万円で、「行ってみたい、戻ってみたい過去」に、タイムマシンで連れて行ってくれるという展開なのだが、その全てが心温まる優しさに溢れている。時の添乗員はどこで「雇い人」と遭遇したのか。そして彼にタイムマシンを与えた「雇い人」とはいったい何者なのか。謎が解かれないままで終わっているのは、良いのか悪いのか・・・。

 全般的に柔らかいタッチの絵が、ストーリーの優しさに共鳴していて、ほんわりとした雰囲気を醸し出している。ただ登場人物のどの顔も同じような絵柄なのは、ちょっぴり残念かもしれない。また今更絶対に無理な注文だと思うが、第2巻以降の発売を期待したいものである。

評:蔵研人

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2018年11月25日 (日)

地球の放課後(全6巻)

著者:吉富昭仁

 奇妙なタイトルだが、なんとなくそそられるタイトルでもある。日常系終末ストーリーというジャンルだというのだが、タイムトラベルの要素も含んだSFマンガとも言えるだろう。
 突如『ファントム』と呼ばれる謎の生命体が現れて、人類のほとんどが消滅してしまう。ところが何故だか分からないまま、数学に長けた4人の少年少女だけが残される。

 従ってこの物語の登場人物は、この4人だけに絞られるということになる。そして彼等の日常生活を淡々と描いてゆく。そして退屈しのぎのように、たまにファントムが現れるだけといった流れである。
 だが回を重ねるごとに、過去の回想やタイムトラベルなどが絡んできて、少しずつ登場人物も増えてくる。そして新たなる謎を提供しながらも、かつての謎を解明するという手法を使って話を膨らませてゆくのである。

 残された4人とは、高校生の正史のほかは、やはり高校生の八重子、早苗と小学生の杏南というハーレム状態。と言っても、このマンガはある意味健康的であり、水着や入浴シーンは頻繁に描かれるものの、セックスシーンは皆無である。そのあたりの展開については、もの足りない人もいるかもしれないが、安心する人もいるだろう。

 著者の吉富昭仁は、挿絵画家としてデビューしている。従って清楚で丁寧で美しい筆力を感じるのだが、逆に言えば癖がなく特徴のない画風と言えるかもしれない。だから女の子の顔が皆同じように感じてしまうのであろうか。
 まあそこいらは好き嫌いの分かれるところかもしれないが、私自身は極端に個性化された画風よりはまだ見やすいので良しとしたい。著者の代表作は本作ではなく『EAT-MAN』、『RAY』などの横文字タイトルらしいのだが、私自身は本作以外は読んだことがないので、機会があったら他の作品も読んでみたいと思う。

 さて謎の生物ファントムは宇宙人なのか、はたまた妖怪なのか、なぜ4人だけは切り刻まれなかったのか。その疑問は第6巻で全て解明されるのだが、「コティヤール予想」とか「シュバルツシルト面」という理論は全く理解できなかった。もう少し丁寧な解説をして欲しかったかな・・・。

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2016年2月12日 (金)

ジパング

著者:かわぐちかいじ

 2002年に第26回講談社漫画賞一般部門を受賞した戦記マンガである。と言っても、単なる戦記物ではなく、自衛隊のイージス艦が隊員を乗せたまま、第二次世界大戦の真最中である1942年にタイムスリップしてしまうところから始まるのだ。
 レーダーやミサイルという現代兵器を搭載しているイージス艦にしてみれば、当時の米軍戦艦や戦闘機など物の数ではない。ところが自衛隊員たちには、自衛のため以外の戦闘はしてはいけなという戒律が沁み込んでいるため、積極的な攻撃は全く出来ないのであった。

 また自衛隊員に救助され、歴史のからくりを覗いてしまった帝国海軍の草加拓海少佐は、原爆による日本の敗戦を知ってしまう。だが彼は歴史をねじ曲げても大日本帝国を守り、新しいジパングを目指すことを決意する。そして米国より先に原爆を創り上げ、それを戦艦大和に乗せて米国軍へ向かうのであった。
 だがそれを阻止するのは米軍ではなく、未来から来た自衛隊員という皮肉。その結果として歴史は大きく捻じ曲げられることはなかったのだが、それと引き換えのように、たった一人の隊員だけを残し、全ての自衛隊員は死亡して、歴史から抹殺されることになってしまうのである。

 なかなか興味深いストーリーであり、歴史上の人物も数多く登場するので大いに勉強になるのも嬉しい。従って全43巻という大長編にも拘らず、あっという間に読破してしまった。
 だが何となく物足りない。自衛隊員が余りにも保守的過ぎて、ほとんど米軍を攻撃しないどころか、歴史を守るために逆に米軍を守るという結果になるのが歯がゆいのだ。

 どうせマンガなのだからと言っては失礼だが、この際歴史なんぞどうでもいいじゃないの。いずれにせよタイムスリップしたこと自体が荒唐無稽なのだから、米軍を完璧に叩き潰し日本軍を勝利に導いてくれたほうが溜飲が下がるというものだ。
 そして変貌してしまった未来、つまり歴史に存在しない『ジパング』の姿を紹介し、パラドックスで捻じりながら締めくくって欲しかった、という気分で一杯なのである。まあ43巻の大作なので仕方がないものの、ちょっと真面目過ぎたのか、或は気取り過ぎたのではないだろうか。

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2015年9月10日 (木)

総理を殺せ

原作:森高夕次 劇画:阿萬和俊

 とんでもないタイトルに一瞬ひいてしまう人もいるかもしれない。だがこれでも、れっきとしたタイムトラベル系のマンガなのである。
 30年後に日本と中国の間で戦争が勃発、総理大臣が核のボタンを押し、中国に原爆を発射する。そしてその報復攻撃として、中国からも東京に原爆が落とされるのだった。
 体に衝撃を受けると過去へタイムスリップしてしまう体質の主人公は、なんと原爆の爆発によって30年過去にタイムスリップしてしまうのである。

 そこで主人公は、未来に原爆のスイッチを押した総理大臣にを抹殺する決心をする。そうすれば30年後に核戦争が起こらないからである。日本いや世界を破滅に導いてしまうその総理の名は『剣崎裕太郎』。彼は軍事増強を図り、いつの間にか徴兵制と核保有を宣言・実行してしまうのだった。

 まずこの時代の若かりし剣崎裕太郎を探し出さねばならない。そして彼を抹殺することが自分に与えられた使命なのだと確信する。というような、ハラハラドキドキのアクションがらみの異色タイムスリップ作品なのである。
 とにかく過去の社会背景や大事件を利用しているところが面白いし、ラストの捻りもなかなかだ。また全二巻というシンプルさもお手軽で、あっという間に読破してしまう。もしかするといずれは映画化されるかもしれないね。ただ後味の悪さだけは、覚悟しておかねばならないだろう。

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2015年7月 2日 (木)

聲の形

作者:大今良時
 作者の名前を見る限りてっきり男性かと思い込んでいたら、なんと26歳の女性だと言うのだ。ちょっと驚いたが、良く考えれば、絵柄や登場する女性たちの心理描写がいかにも女性的な感性だと思っていたものである。

 さて本作品をジャンル分けすれば、いわゆる『学園ラブストーリーもの』になるのだが、そんな単純な括りでは済まされない。つまりヒロインが聴覚障害者であることに加え、障害そのものに対してイジメを受けてしまうと言う設定がかなり斬新でショッキングなのである。それもハンパなイジメではなく、かなり大胆にこれでもかとばかりに本気でイジメ抜くのだから驚きだ。

 最近では建て前として、障害者をイジメたり貶したりする物語はタブーだったはずである。それを例え小学生とはいえ、かなり本音で執拗に障害者をイジメ抜く描写は、悲しくなるほど残酷なのだ。
 ところがそのイジメは第1巻だけであり、その後はいきなり高校生になった主人公の石田将也が、小学生時代の過激なイジメを反省し、過去にイジメ抜いた聴覚障害者の西宮硝子に逢いに来るところから全てが始まるのである。つまりイジメがテーマではなく、障害者イジメという負債を背負った主人公のケジメのお話なのかもしれない。

 このマンガは、当初週刊少年マガジンに連載されたのだが、いきなり2014年度「コミックナタリー大賞」第1位、「このマンガがすごい!2015」オトコ編第1位、「マンガ大賞2015 」第3位、第19回手塚治虫文化賞新生賞と立て続けに受賞している。そして近々劇場用アニメが製作されると言う。そのうち実写化されたドラマや映画化される可能性もある。
 そして本作はだらだらと無理矢理延長せず、単行本で全7巻という理想的な長さで、余韻を残しながら最終回を括っているのも心地が良いではないか。老若男女誰にでも楽しめるお話なので、是非ご一読されたい。

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2014年10月29日 (水)

女帝

 週刊漫画TIMES誌に1997年から連載され、その後単行本として全24巻が発売された大人向けのマンガ。原作が倉科遼、絵のほうは過去に青柳裕介のアシスタントを経験したことのある和気一作である。

 まずはストーリーの流れをざっと追ってみよう。
 主人公の立花彩香は、熊本でスナックを営む母親が病気で倒れたため、高校を中退して単身大阪に出る。ミナミのクラブ「エレガンス」のホステスになり、あっという間にNO1となる。
 さらには、自分と母を捨てた見知らぬ父親や、権力を振りかざして自分たちを踏みにじった人々への復讐のため、女の武器を生かして日本一の女帝をめざすことを決意して銀座へ進出することになる。

 そして彩香は、政治家、ヤクザ、作家、経営者など数々の有力者のコネクションを築き、名実ともに女帝への階段を登ってゆく。それまでの事件や女同士の戦いと恋愛を、業界の裏話などを交えながら綿密にかつ執拗に描いている。

 大人コミックとしては珍しいほど、のちにTVドラマや映画になるほど大ブレークしたものである。さらに彩香の娘である明日香が、母親に対抗し家出し、舞妓・芸妓の世界で「女帝」を目指という続編『女帝 花舞』全28巻が発表される。
 こちらは京都の舞妓や芸妓の世界を描きながら、政治家とヤクザの抗争を中心に話が展開してゆく。『女帝』ではかなりハードなヌード描写やセックスシーンが多かったため、続編ではそれを自粛してか、各所にボカシを多用するようになってしまった。

 それはそうと原作者の倉科遼という人、昔は司敬という名前で自らマンガを描いていた、と言えば古いマンガファンなら、「あの司敬か」ということになるだろう。いずれにせよネオン街とヤクザの世界に、かなり詳しい知識を持っている作家である。

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2014年8月19日 (火)

トモダチごっこ

著者:ももち麗子

 少女マンガであるが、よくあるラブストーリーではなく、イジメがテーマのタイムスリップ・ストーリーなので、男性にも読み易いかもしれない。
 親の離婚が原因で、東京から引っ越すことになり、仙台の女子高に入学することになった村咲みどり。はじめはクラスの仲間たちと上手くいっていたのだが、イジメに遭っていた幼馴染の氏原あかりを助けたことにより、影のボスである伊集院エレナの反感を買ってしまうのである。そしてイジメの対象も、あかりからみどりへとターゲットが変わってゆく。

 みどりに対するイジメは、あかりの頃よりもずっと酷くなり、ロッカーに閉じ込められたまま階段から突き落とされたり、トイレで恥ずかしい写真を撮られたりと、どんどんエスカレートしてゆくのであった。
 とうとう耐え切れなくなったみどりは、校舎の屋上から飛び降り自殺をするのだが、その瞬間に一年前にタイムスリップしてしまうのである。最初は夢かと思っていたみどりであるが、持っていたケータイに記録されていた未来の日記を読んで、タイムスリップしたことを悟る。そして二度と同じことを繰り返さないと固く決意するのであった。

 過去の人生を繰り返すというタイムループ系のストーリーであるが、この作品では一年前の人生を一度だけ繰り返すという展開なので、何度も繰り返すことはない。一応過去での失敗を避けようと、過去とは別の行動をとるのだが、なかなかうまくいかない。それで最終的には実力行使に出てなんとか納まるのだが、それならなぜはじめからそうしなかったのだろうか。それとその後になぜエレナの報復がなかったのか。最後のまとめ方にはかなり違和感を感じざるを得なかった。
 またタイムスリップものとしての道具の使い方については、かなり勉強不足の感があるが、女子高でのイジメは迫力があったし、乙女心の描き方にも説得力があったと思う。やはり作者はSFマンガ家ではなく少女マンガ家なのだと改めて実感した次第である。

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