28年後...
★★★☆
製作:2025年 英国 上映時間:115分 監督:ダニー・ボイル
『28日後…』『28週後…』に続く最新作であり、監督は第一作を手がけたダニー・ボイルが再び戻ってきた。もっとも、続編とはいえ三部作の間に登場人物の直接的な継承はなく、ただ“感染によって英国、ひいては世界が崩壊していく”という大きな流れだけが静かに連なっている。
“28”という数字に深い意味があるわけではない。ただ、30日では整いすぎてしまうところを、28日という微妙なズレが不気味さと現実味を帯びさせ、結果として語感の良さもシリーズのブランド化に寄与しているのだろう。
本作は、英国本土が壊滅した後、生き延びた英国民が近隣の小島で細々と暮らしている場面から幕を開ける。ある日、ジェイミーは12歳の息子スパイクを連れ、本土へ渡る。それは大人になるための通過儀礼であった。
スパイクは“スローロー”と呼ばれる鈍重な感染者を弓で仕留めるが、凶暴な“アルファ”が姿を現し、二人は追い詰められる。死に物狂いで海を渡り、なんとか島へと帰還するのだった。
その後、南西の地に“狂気に囚われた医師”が住むという噂を耳にしたスパイクは、母アイラの病を癒せるのはその医師かもしれないと信じ、危険な旅へと踏み出す。
ここまでは、息を呑む緊迫感と、荒廃した本土の壮大な風景が相まって、見どころに満ちた作品であった。しかし医師が登場するあたりから、物語はホラーというより宗教的な色彩を帯び始める。“頭蓋骨の巨大な塔”といった神秘的なイメージが凍りつくように立ち現れ、このまま進めば崇高な寓話へと昇華したかもしれない。だが、突如として“仮面ライダー”的とも言える唐突な展開で幕を閉じ、続編を匂わせる終わり方を迎える。
監督は一体何を語ろうとしたのか。物語の粗さや納得しがたい展開が多く、意図を掴むには続編を待つほかないのかもしれない。
評:蔵研人
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