50分間の恋人
★★★★
2026年製作の日本のTVドラマ
ゲーム制作会社「ダブルスターズ」に勤務するキャラクターデザイナー・辛島菜帆を演じるのは、瞳の印象的な松本穂香。一方、ライバル会社「パイレーツ」に所属する天才ゲームクリエイター“マーヴェリック”こと甘海晴流を演じるのは、男性アイドルグループHey! Say! JUMPのメンバーである伊野尾慧である。
物語は、敵対する会社に勤める二人の恋を描くラブコメディーだ。もっとも、当初の二人は、互いがライバル会社に所属していることを知らない。だが背景には、ダブルスターズの女性社長とパイレーツの社長が元夫婦であるという因縁が横たわっている。夫の浮気をきっかけに離婚した過去があり、女性社長はいまなお強い憎しみを抱いている。そのため「パイレーツの社員と交際した者は解雇する」と公言して憚らない。
二人の出会いもまた、いかにもラブコメらしい偶然から始まる。ある日、公園で菜帆は無愛想な晴流と衝突し、彼の着ていたヴィンテージの服をコーヒーで汚してしまう。弁償する余裕のない菜帆に対し、晴流は「30回の手作り弁当で相殺にしよう」と提案する。こうして昼休みの50分間だけを共に過ごす、不思議な関係が生まれたのである。
日々、弁当を囲むうちに、二人の心は次第に近づいていく。しかしその時点では、互いの勤務先も職務内容も知らないままだ。やがて同僚との遭遇や、パイレーツへの就職を志望する菜帆の弟の存在などがきっかけとなり、ついに真実を知ることになる。
筋立て自体は王道のラブコメディである。だが、松本穂香の生き生きとした魅力が作品全体を柔らかく照らし、物語に瑞々しさを与えている。本評の執筆時点では、まだ放送中であり結末は明らかではないが、日曜夜10時15分の放送を心待ちにする時間さえ、この作品の余韻の一部となっている。
評:蔵研人
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