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2026年5月14日 (木)

盲剣楼

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★★★☆
製作:2022年 中国 上映時間:77分 監督:ヤン・ビンジア

 オープニングでは、盲目の剣客が賭場のイカサマを見破った帰り道、逆恨みしたならず者たちに襲われる。まるで『座頭市』の一場面を思わせ、「これは模倣作か」と身構えたのだが、物語が進むにつれ、次第にその印象から離れていくのが分かり、ひとまず納得した。

 結婚式当日、新郎と実兄を殺され、自身も辱められた花嫁。彼女は役所に訴えるが、加害者が権力者であるため、役人は腰を引き、挙げ句の果てには被害者である花嫁を逮捕してしまう。そんな無法ぶりに堪忍袋の緒が切れた懸賞金稼ぎが正義の鉄拳を振るう──実に分かりやすい中国製時代活劇である。

 この賞金稼ぎは、剣術のみならず棒術・拳法・関節技にも通じ、一人で百人を超える敵を容易になぎ倒す超人的存在だ。単純明快で爽快なのだが、いくつか腑に落ちない点もある。

 まず、自分の恋人を危険にさらしてまで、なぜ見知らぬ花嫁のために命を懸けるのか。正義のためと言うが、それならなぜこれまで黙していたのか。また、その恋人も強者でともに戦うのかと思いきや、なにもしないうちに、あっさり捕まってしまう。彼女の存在意義が物語上どこにあるのか、どうにも理解しがたい。

 とはいえ、製作者としては「細かいことはさておき、圧倒的なアクションを楽しんでほしい」と言いたいのだろう。まあそれを望む観客にとっては、間違いなく拍手喝采の作品である。上映時間が短いのも、その割り切りゆえかもしれない。
 ただ、映画とは本来それだけではないのではないか──そんな思いが、観終わった後に静かに残ってしまった……。

評:蔵研人

 

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