PARKER/パーカー
★★★☆
製作:2013年 米国 上映時間:118分 監督:テイラー・ハックフォード
主役の強盗パーカーを演じるのは、『トランスポーター』シリーズで不動のアクション俳優としての地位を築いたジェイソン・ステイサムである。
パーカーは犯罪者でありながら、汚れた金しか奪わない、殺すのは悪人のみ、そして仕事は完璧かつ美しく遂行するという、三つの厳格なルールを自らに課している男だ。
ある日、パーカーは師匠ハーリーの依頼を受け、新たに集められた四人の仲間とともに強盗計画に参加する。舞台はオハイオ州の祭り。計画は成功したかに見えたが、彼は仲間の裏切りによって瀕死の重傷を負い、置き去りにされてしまう。
ここまでくれば、物語が復讐譚へと転じることは想像に難くない。生き延びたパーカーは、やがて現地の不動産会社に勤める女性レスリーと知り合い、彼女から情報を引き出しながら敵を追い詰めていく。
このレスリーを演じるのは、ラテン系のスター女優ジェニファー・ロペスである。ただし、パーカーにはすでに恋人が存在し、二人が情熱的な関係に発展することはない。アクション一辺倒になりがちな物語に、柔らかな彩りを添える存在として配置されたのだろう。
渋く、知的で、そして圧倒的に強い──それがこれまでのステイサム像であった。しかし本作のパーカーに、スーパーマン的な無敵さを期待してはいけない。重傷に苦しみ、殺し屋との戦いでも死力を尽くしてようやく勝利を掴む。その姿はリアルである反面、爽快感を求める観客にはやや物足りなく映るかもしれない。
それでもなお、本作が一定の娯楽性を備えた作品であることは確かだ。完璧ではない男の復讐劇として、最後までそれなりに楽しませてくれる一本である。
評:蔵研人
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