モテキ
著者:久保 ミツロウ
著者は男のような名前だが、実は本名は久保美津子で、もうすぐ50歳のおばさんである。男性誌でマンガを連載するときに男性名に改名したらしい。確かに画風も男性的だし、テーマも色っぽいので黙っていれば男性と言っても誰も疑らないだろう。本作は著者の代表作でドラマや映画化されている。私自身は本則以外には『アゲイン!! 』しか読んでいないので正確な評価は出来ないのだが、少なくとも『アゲイン!! 』よりはずっと面白かったことは間違いない。
内容はヘタレで女にもてなかった29歳の藤本幸世に、ある日突然知り合いの女の子から次々に連絡が入る。それで「ついに俺にもモテ期が訪れた」とはしゃぎ回り、無我夢中でとっかえひっかえ4人の女性たちとデートやイベントをこなしてゆく。さて彼は一体どの女性と結ばれるのであろうか、チャンチャン!!、といったお話である。
それにしてもこの4人の女性たちがそれぞれ個性的で可愛いので、読んでいるほうも最後は誰と結ばれるのかとイライラドキドキしてしまうのだ。その4人を簡単に紹介すると次のようになる。
土井亜紀 27歳の派遣社員。派遣先の同僚で、会社では眼鏡をかけた地味なタイプたったが、素顔は美人で以外に社交的で気の利いた素敵な女性。
中柴いつか 22歳の照明助手。色気はないが元気で可愛い女の子。2年前に飲み会で知り合い、音楽や漫画の趣味が合う気の置けない女友達。
小宮山夏樹 28歳のOL。25歳の時に出会った、人生で一番好きだった女性。ただ酒癖が悪く、酔うと誰とでも性的関係を結んでしまう。
林田尚子 中学の同級生。中学時代は「女ヤンキー」と呼んで避けていた。だが面倒見がよく現在はすっかり丸くなり、娘と二人で暮らしている。
また女性たちの心理状況がかなり分かり易く描かれているのは、著者が女性マンガ家だからであろうか。まあ個人的には、土井亜紀といつかちゃんに惹かれたが、いつまで経ってもはっきりしない藤本にはイライラが募ってしまうのだった。ネタバレになるので結末は保留しておくが、やはり大体予想通りだったとだけバラしておこう。
評:蔵研人
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