CUBE 一度入ったら、最後
★★★☆
製作:2021年 日本 上映時間:108分 監督:清水康彦
目を覚ますと、そこは立方体の箱のような部屋だった。部屋の中には前後左右に一つづつ扉がついている。その扉の向こうは何もない部屋とトラップの仕掛けられている部屋がある。うっかりトラップ部屋に入ってしまうと、炎・レーザー・刃物・弓矢・毒ガスなどの集中砲火を浴びて生きては戻れない。
オープニングで体に四角い穴を開けられ死亡した最初の男を演じた柄本時生を除くと、菅田将暉・杏・岡田将生・田代輝・斎藤工・吉田鋼太郎の6人が主な登場人物である。多少の回想シーンはあるものの、舞台もほぼキューブの中だけなので、この6人だけの舞台劇のような映画なのだ。
すでにタイトルで気付いていると思うが、ここまで話せば1997年に製作されたカナダ映画『CUBE』のパクリじゃないのと勘づくだろう。だがパクリではなく、『CUBE』のヴィンチェンゾ・ナタリ監督が協力をした公認リメイク作品なのである。
またオリジナルと共通しているのは、閉じ込められた男女が6人。それぞれが面識もなければ職業、年齢、性別など何の繋がりもない。ただ目を覚ますとその部屋にいた。そして部屋には死と隣り合わせの危険なトラップが仕掛けられており、簡単に外へは出られない状況。とそれだけが共通点であり、その他の展開やラストシーンは全く別物なのでオリジナルを観ていても全く気にならないだろう。
この謎の立方体から逃れるヒントは、部屋を繋ぐ扉に刻まれた暗号のような数字なのだが、数学に弱い私にはチンプンカンプンであった。こうしたパニックものの定石通り、仲間割れが始まったり、トラップの犠牲になったりで、少しづつ仲間が死んでゆく。
主役は理系のエンジニアで前述した暗号を解いて行く菅田将暉なのだが、ヒロインであるはずの杏の存在感がかなり希薄であった。ただこの疑問はラストシーンで理解できるのだが、登場キャラの人間模様が希薄で、閉じ込められた理由やキューブに関する謎も不明のままエンディングとなってしまう。そこそこ面白い割には、かなり評価が低い理由は、たぶんそのあたりにあったのかもしれないね。
評:蔵研人
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