ある男 (小説)
著者:平野啓一郎
本作は2018年に刊行され第70回読売文学賞を受賞した長編小説である。
テーマは差別問題であり、殺人罪で死刑になった父親との縁を切り捨てたくて苗字交換した男と、それを調査する在日三世の弁護士の生きざまを描いている。従ってタイトルの「ある男」とはその双方に掛けているのかもしれない。
また2022年には、本作を原作とした同名映画が製作されており、そちらについては本ブログでも紹介しているので、興味があれば下記URLをクリックして欲しい。私の場合は映画を先に観て、やや分かり難い部分をより明らかにするために小説を読んでいる。そしてさらに小説を読んだ後にもう一度映画を観ることにした。
基本的なストーリーは小説も映画もほとんど変わらないものの、やはり映画はストーリー的に惹かれる部分に焦点を当てていたが、小説のほうは弁護士の調査と彼自身の心情の移ろいのほうに力点を置いていた。従ってどちらが良かったということではなく、映画と小説の双方が補完し合ってひとつの作品を構成していたような気がしたのは私だけであろうか。
評:蔵研人
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