凛 りん
★★★
製作:2019年 日本 上映時間:83分 監督:池田克彦
原作は、お笑い芸人で芥川賞作家の又吉直樹が舞台用に書き下ろした長編サスペンスだという。主な登場人物たちは田舎の高校生5人組であり、序盤はなんとなくあの名作映画『スタンド・バイ・ミー』を思わせる雰囲気が心地よかった。また田舎によくある「怖い伝説」をモチーフにした事件展開にも興味をそそられた。
ところが山の中で、5人の一人が消えたところ辺りから、急につまらない三文芝居に成り下がってしまった気がする。せっかく個性的で難しい家庭事情を抱えた青年たちを配したのだから、もっと彼らの生活や行動の中に入り込んだ人間ドラマを描いて欲しかった。ことにDV親父や継母たちの存在や始末の付け方が尻切れトンボになっていたのは非常に残念だった。
そしてラストの犯人解明とその動機も、なにか取って付けたような強引な筋書きで陳腐さを禁じえなかった。結局は欲張っていろいろな味付けをしたものの、それらを巧く絡みつけられなかったのであろう。そもそも又吉直樹の名前に頼り過ぎて、舞台用に書かれたものを無理矢理映画化したところから間違っていたのかもしれないね。
評:蔵研人
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