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2023年8月の記事

2023年8月28日 (月)

阪急電車片道15分の奇跡

★★★★
製作:2011年 日本 上映時間:119分 監督:三宅喜重

 始点から終点まで片道15分のローカル線、阪急今津線の電車内を舞台にした群像ドラマで、原作は有川浩の小説である。
 僅か15分の短い区間だが、意外と利用者は多いようだ。本作ではこの沿線を利用する人々の人間模様とエピソードにスポットを当て、それぞれが持つ苦悩を乗り越え、前向きに生きてゆこうと決心する姿を描いて行く。

 婚約中に後輩に彼氏を寝取られてしまう女の話、イケメンの彼氏のDVに耐え、家政婦のようにこき使われている女の話、方言のせいでコンプレックスに怯えて友人のできない大学生の男女の話、高級志向のママ友と嫌々付き合っている主婦の話、一流大学を第一志望に受験勉強しているのに、担任から難しいと言われてヤケになり、彼氏に処女を捧げようとする女子高生の話などなど、興味深い話が紡がれてゆく。

 それにしてもこれらを演じたのは、中谷美紀、戸田恵梨香、谷村美月、南果歩、有村架純、芦田愛菜、宮本信子がズラリとならぶ。実に贅沢な女優たちではないか。一見中谷美紀が主人公のようだが、真の主人公は何と言っても宮本信子御大であろう。多少おせっかいかもしれないが、人生の機微を感じさせる見事なおばあちゃんでした。またストーリー的には、中谷美紀の話が一番充実していたのではないだろうか。
 またあの昔ながらのえんじ色の阪急電車が走る映像にはぐっとこみあげるものがあるよね。いずれにせよ、久々にめくり逢えた秀作であった。

評:蔵研人

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2023年8月23日 (水)

キングダム 運命の炎

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★★★☆
製作:2023年 日本 上映時間:129分 監督:佐藤信介

 原泰久の人気漫画を実写映画化した大ヒット作「キングダム」シリーズの第3作である。三年前にレンタルDVDで初回作を観て、邦画離れしたスケールの大きさに度肝を抜かれたことだけは覚えている。だが今回は劇場の大画面での鑑賞だったので、映像だけではなく音響も含めた大迫力にとことん圧倒されてしまった。

 さらにスケールの大きさは映像・音響だけではなく、ストーリーやそうそうたるキャスト陣を見ても納得できるだろう。主演の山崎賢人のほか、吉沢亮、高嶋政宏、山本耕史、長澤まさみ、玉木宏、佐藤浩市、大沢たかお、片岡愛之助、杏、吉川晃司、小栗旬と主演級の俳優が惜しげもなく登場するのだ。この豪華俳優陣の中でも、何と言っても大沢たかおの存在感が最大だったね。

 それにしてもコロナ流行後はじめて映画館を訪れたため、約4年ぶりに劇場の大画面に遭遇したことになる。どうせ劇場の大画面で観るならスケールの大きな、迫力あるアクション映画が良いと思った。そして本作かトム・クルーズの『ミッションインポッシブル7』のどちらかにしようと考えたのだが、ミッションインポッシブルは何度も観ているし、やはり国内興行収入NO1が売りである本作を選択してしまったのである。

 まあ本作は期待にたがわず大迫力で見応えのある作品であった。ただ第2作を観ていないためかストーリーの流れにワクワク感が湧かず、完結しないまま次回へ続く、というラストシーンにも多少食傷気味になってしまったかもしれない。それはともかくとして、監督さん、俳優さん、その他スタッフの皆さん、本当にご苦労様でした。
 
  
評:蔵研人

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2023年8月19日 (土)

ディスタービア

★★★
製作:2007年 米国 上映時間:104分 監督:D・J・カルーソー

 タイトルの『ディスタービア』(原題:Disturbia)とは、disturb と suburbia という2つの語を組み合わせた造語のようだ。disturbを直訳すると「邪魔をする」だが、本作では「動揺させる」というようなニュアンスで使用しているという。またsuburbiaは「郊外」ということで、この作品の舞台となる場所ということになる。

 高校生のケールは、父親を事故で亡くしてから自暴自棄にはまり、教師に暴力を振るい3か月の自宅謹慎処分を受けるのだった。外出できず暇を持て余していると、ある日近所に美少女が引っ越してきて一目惚れしてしまう。それからは二階の窓から彼女を覗き見するようになるのだが、隣人の中年男の怪しい行動も気になってくるのだった。

 まあこの作品を一言でいえば、「覗き見青年と殺人鬼」とでもくくっておこうか。ヒッチコックの名作「裏窓」のパロディとも言えるし、ちょっとコミカルでエッチなサスペンス・スリラーと言ってもよいだろう。
 
評:蔵研人

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2023年8月14日 (月)

デモリションマン

★★★

製作:1993年 米国 上映時間:115分 監督:マルコ・ブランビヤ

 デモリションマンとは『破壊者』のことである。それほどこの作品の主人公である刑事は、任務とはいえ破壊的な行動力に満ち溢れていると言うことであろう。さてその主役・デモリションマンことジョン・スパルタン刑事は、若き日の筋肉ムキムキのシルヴェスター・スタローンが演じている。

 本作はアクション映画であるが、SF映画でもある。それは冷凍スリープによるタイムトラベルが絡むからである。
 極悪人フェニックス逮捕のため、行き過ぎた破壊的行動を続けて人質30人を全員死亡させてしまったスパルタン。彼はその責任を問われて、70年間の冷凍刑に処せられてしまう。
 ところで未来社会は、全てがコンピューターに管理され、市民は快適な生活を送っている。またコクトー市長の政策によって犯罪や暴力は姿を消していた。一見とても素晴らしい世界のようだが、実は人々は軟弱化してしまい、武器もなく凶悪犯罪にも対処できなくなっていたのである。
 そんな折に、過去にスパルタン刑事が逮捕した極悪人フェニックスが、解凍され蘇って脱獄し、やりたい放題の大暴れをしてしまう。だが軟弱化している警察が束になってかかっても子ども扱いされどうにもならない。それでやむなく警察は、まだ刑期を迎えていないスパルタンを解凍して、フェニックスを逮捕させようとするのだった……。

 破壊的で暗い背景と荒唐無稽なストーリー展開を観ていると、あの『バットマン』を彷彿させられてしまった。さらにスタローンの暴れっぷりから『ロッキー』やら『ランボー』がオーバーラップしてしまうのだ。
 それはともかくとして、過去と未来のギャップの描き方は、まずまずであったがもう一捻りが欲しかったね。例えばサンドラ・ブロック演ずる相棒の女性警官レニーナが、実は自分の娘だったとか……。まあどうしてもスタローンの映画は、ストーリー展開よりアクション・アクションに塗り固まってしまうんだよな。

評:蔵研人

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2023年8月10日 (木)

バトルフロント

★★★☆
製作:2013年 米国 上映時間:100分 監督:ゲイリー・フレダー

 なんと本作はあのシルベスター・スタローンが製作・脚本を務めており、『エクスペンダブルズ』でタッグを組んだジェイソン・ステイサムが主演を務めたクライムアクションである。
 潜入捜査官のフィル(ジェイソン・ステイサム)は、一人娘マディを危険から守るため、潜入捜査官の仕事を辞し、亡き妻の田舎で娘と穏やかに暮らすことを決めたのだが……。決してここも平和な町ではなかった。そして2年前に組織に潜入して逮捕したマフィアのボスに居場所を密告されてしまう。そして娘を含めて皆殺しを企んだ刺客が彼の家を襲うのだった。

 相変わらずだが、とにかくステイサムは強い、まさにスーパーマンなのだが、唯一の弱みが娘であり、その娘のために田舎に引っ越してきたことが仇になってしまうという、まさに皮肉な展開であった。ただ敵方は小物ばかりで、戦闘は一方的で迫力感に欠けていたのが物足りなかった。それに女性教師とのラブラブもなかったし、とにかく戦闘三昧なところは、やはりスタローンの脚本だね。まあタイトルが『バトルフロント』だから仕方ないか……。

 
評:蔵研人

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2023年8月 4日 (金)

タイムマシンの作り方

著者:矢沢サイエンスオフィス

 本書は2001年9月に学研から刊行されたムック『タイムトラベルの謎』に大幅な加筆・改稿を加え、図版を一新して単行本化したものである。

 まず『宇宙論的タイムマシンの作り方』として、お馴染みの「ブラックホール」、「円筒型」、「ワームホール」、「宇宙ひも」などを利用したタイムトラベルを紹介している。ただしこれらは理論的には可能なものの、それこそ天文学的な時間と費用と労力を必要としているため現実的ではない。そこで考えられたのが、超光速粒子タキオンを使った「量子論的タイムマシン」や時空のゆがみを利用したワープ航法などである。もちろんこれらもSF的な発想と敬遠されがちだが、なんと米国のNASAやロシア・中国などでは、その実現に向かって真剣に研究しているというのだ。

 さて未来へのタイムトラベルについては、比較的簡単に実現可能なのだが、過去へのタイムトラベルは不可能だとされてきた。それは原因があり結果に繋がるという因果律がある限り、様々なタイムパラドックスを生じてしまうからである。だがそれはパラレルワールドの存在を認めることにより解消される。ただしその場合は、別次元の世界へ移動するわけだから、厳密には過去へのタイムトラベルではなく、別次元への移動ということになるらしい。

 このようなタッチで、小説・映画などの話も織り込みながら、難解な物理理論を紐解いているのだ。従って肌に馴染み、実に読み易いのだ。だからあっという間に読破してしまった。ことにラストに付録として、タイムトラベルの疑問をまとめて綴った『タイムマシンQ&A』が超・分かり易く面白かったね。


評:蔵研人

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