HELLO WORLD
★★★☆
製作:2019年 日本 上映時間:98分 監督:伊藤智彦
『時をかける少女』や『サマーウォーズ』で助監督を務め、『ソードアート・オンライン』を手掛けた伊藤智彦監督によるSF系アニメである。前半は学園ロマンなのだが、後半になって「狐面」が登場すると、急遽ガチガチのSFに変貌してしまう。どちらかと言えば前半のほうが楽しく、後半は理解不能のハラハラドキドキ展開に終始すると言ってもよいだろう。
2027年の京都。人見知りで引っ込み思案な男子高校生の堅書直実は、クラスメイトに馴染めず本だけが友達だった。だがクラスで、一行瑠璃という不愛想な少女と一緒に図書委員に選ばる。そして彼女と一緒に図書委員の仕事をしているうちに、だんだん彼女との距離が縮まってくるのだった。このあたりはまさに学園ロマンなのだ。
そんな折にナオミという青年と出会う。ここらからだんだんSFの臭いが漂ってくる。さてそのナオミこそ、10年後の世界からやってきた未来の自分であった。彼は未来で瑠璃と結ばれるが、彼女を事故で失ってしまったのだという。直美はナオミと協力して、事故に遭った瑠璃の運命を変えようとするのだが……。このあと暫くすると、謎の狐面が登場し、学園ロマンは難解なSFものに衣替えしてしまうのだ。そして京都駅での大アクションシーンへと繋がってゆき、なんとSFパニックアニメへと昇華してゆくのである。
本作は世界をデーターが集合した仮想空間とみなし、その不都合なデーターを書き換えよう試みるストーリーなのだが、斬新なようで斬新でもなく、分かり易いようで分かり難いのだ。ぶっちゃけあの『マトリックス』と『エヴァンゲリオン』と『インセプション』をごちゃまぜにした作品だと言えばどうだろうか。壮大なテーマを含んだストーリーとも言えるが、観客置いてけぼりの独りよがりの脚本とも言えそうである。
評:蔵研人
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