御法度
★★★
製作:1999年 日本 上映時間:100分 監督:大島渚
時代背景は1865年ころの京都で、あの池田屋事変のあとの新選組に入隊してきた美少年を巡る怪しいお話である。その美少年・加納惣三郎を演じたのは、当時中学生だった松田龍平なのだ。彼は『御法度』の主役を捜していた大島渚監督に見初められて直接に出演要請される。
だが俳優にあまり興味のなかった龍平は、高校受験を理由に一度は断ったのだが、「受験が終わった後なら出来るか?」と聞かれ断る理由が無くなってしまい、結局は父・松田優作と同じ俳優の道に進むこととなるのである。
本作ではまだ素人だったため、当然ながらぎこちない演技が目立った龍平だが、彼の凄まじいばかりの色気と妖気と美貌には誰もが圧倒されてしまうだろう。それもあってか、彼は日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめ、数々の映画賞を総なめにしたのである。
それにしても、中学生に男同士の絡みをさせた大島監督の慧眼と執心ぶりも凄いよね。それに加えて美しい映像と坂本龍一の音楽、そしてたけしの渋い演技をブレンドした大島流の最後の作品となってしまったのだ。ただテーマが同性愛なので、好き嫌いがはっきりする作品かもしれない。
主な出演者は、土方歳三にビートたけし、加納の愛人田代彪蔵に浅野忠信、さらに武田真治、崔洋一、坂上二郎、伊武雅刀などが脇を固めている。また本作の4年後に『座頭市』を演じたビートたけしだが、このころからなかなか鋭い殺陣がこなせたんだね。まさに土方歳三はぴったしカンカンだったかも……。
評:蔵研人
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