柳生武芸帳 柳生十兵衛五十人斬り
★★★☆
製作:1990年 日本 放映時間:109分 監督:原田雄一
BS日本テレビの「時代劇スペシャル」で単発で放映されたドラマであるが、東映が製作しており舞台設定もしっかりしている。また主役の柳生十兵衛に松方弘樹を配し、山村總、京本政樹、長門裕之、中条きよし、高橋幸治、草笛光子、斉藤慶子、など錚々たる俳優たちが脇を固めている。もうこうなるとテレビドラマと侮れず、全くもって映画そのものであった。
映画と言えば、『柳生武芸帳』は松方の父親である近衛十四郎の当たり役であり、シリーズとして1961年から1964年にかけ9作品が製作されている。さらにその後TVドラマとしても、NET系列で26話も放映されているのだ。
その父の意思を受け継いだかのように、松方版の『柳生武芸帳』は日本テレビのスペシャルドラマとして5作放映されており、本作はその中の第2話である。彼が演じる十兵衛は実に人情味溢れていて、いかにもTVドラマ向きという趣きが漂っていた。
ざっとあらすじを記すと次のようにまとめられる。
徳川家光の時代に参勤交代制度が定められ、諸大名から反発の声があがるなか、その制度を提案した柳生家の門前に、薩摩に送った裏柳生の隠密5人の生首が届けられるところから始まる。
実は大坂夏の陣で死んだとされる豊臣秀頼が薩摩で生き延びており、島津藩主島津義弘と共に徳川幕府転覆を謀っているのでは…という情報がもたらされていたのである。この情報の真偽を探るため、父・柳生宗矩の命を受けて柳生十兵衛が旅立つのだ。しかしこの情報の裏にはいろいろな思惑が絡み事情を複雑にしていた。果たして真実はいかに。
……といったところであり、クライマックスの50人斬りがなかなか凄まじい。松方弘樹の殺陣もなかなか見応えがあったが、やはり父親の近衛十四郎の豪快な殺陣にはいまひとつ及ばなかった気がする。それともテレビドラマということもあり、ひたすら残酷さを排除した殺陣だったのだろうか。
評:蔵研人
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