« 2022年5月 | トップページ | 2022年7月 »

2022年6月の記事

2022年6月28日 (火)

ダンスウィズミー

★★★☆
製作:2019年 日本 上映時間:103分 監督:矢口史靖
 
 『ウォーターボーイズ』や『スウィングガールズ』を手掛けた矢口史靖監督のミュージカル風コメディー。この監督独特の味のあるパワーコメディーで、「音楽を聞いた瞬間に歌って踊りだすという催眠術」をかけられた女性のハチャメチャストーリーである。
 ヒロインの鈴木静香を演じたのは、オーディションを勝ち抜いた『旅立ちの島唄 十五の春』などの三吉彩花で、得意の華麗な踊りと歌声を披露している。歌には山本リンダの『狙いうち』などの古い歌が多く、年配の人には楽しめるが若者たちはどうかな…。
 
 まあいろいろ突っ込み処は多いのだが、やしろ優との凸凹コンビのロードムービー仕立ては面白かった。また脇を固めたchay、ムロツヨシ、宝田明などもぴったしカンカンだったね。ただフレンチレストランでの大暴れがピークで、その後はとくに凄い踊りも歌もなかったのが残念である。総じてミュージカルというよりカラオケのレベルだったかな。
 いずれにせよ、寝っ転がってお気楽に観る映画としては合格にしても良いのだが、なんだかラストがしっくりしなかったのは私だけであろうか…。
 
 
作:蔵研人
 
 

下記のバナーをクリックしてもらえば嬉しいです(^^♪↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

| | | コメント (0)

2022年6月23日 (木)

エンドオブキングダム

★★★
製作:2016年 米国 上映時間:99分 監督:ババク・ナジャフィ
 
 英国首相が急死し、その葬儀に参列するために世界中の首脳がロンドンに集結するのだが、いきなり大規模な同時多発テロが発生する。そしてロンドンの歴史的な建物が次々に破壊され、街は火の海と化し大勢の犠牲者が続出してしまう。またこのテロのターゲットは米国大統領で、彼を捕らえて公開処刑することが目的のようだ。
 そしてこのテロを企み実行した主犯は武器商人アーミル・バルカウィで、2年前に米国軍に空爆され娘を失った復讐なのだという。そして英国首相の急死も、彼の指示による暗殺であり2年間に練りに練り準備を重ねたテロだったのである。
 
 このテロの襲撃から米国大統領を守りながら、次々に敵を倒してゆくのが、ジェラルド・バトラー扮するところの最強のシークレットサービス・マイク・バニング特別捜査官なのだ。とにかく息つく暇もないテロ集団の襲撃を、このマイク・バニングがナイフ・銃・格闘技を駆使して払いのけてゆく。そのスーパーマン的な強さを誇るアクションシーンを観ていると、まるでアクションゲームなのかと錯覚してしまいそうだ。
 
 それにしても警官隊や近衛兵の中に刺客が大勢紛れ込んでいて、誰が味方なのか敵なのかさっぱり分からない。というよりほとんど全員が敵だというのはなぜだろう。大体あれだけ世界の首脳が終結して大惨事が起きたというのに、余りにも警護がお粗末でおろそかではないだろうか。それにこの破壊力とパワーはテロというより戦争じゃないの。まあアクションそのものはスカッとするのだが、さすがに余りにも現実離れし過ぎた脚本には苦笑せざるを得ないね。
 
 
作:蔵研人
 
 

下記のバナーをクリックしてもらえば嬉しいです(^^♪↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

| | | コメント (0)

2022年6月17日 (金)

ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷

★★★
 
製作:2019年 米国 上映時間:92分 監督:スコット・ベック
 
 お化け屋敷を舞台にしたアトラクションホラーだ。ハロウィンの夜である、ハーパーはルームメイトとパーティで知り合った男子学生たちと一緒に、二次会の余興として郊外にあるお化け屋敷に入ることに…。
 
 その廃墟のような建物の前に立つ不気味なピエロ。そしてハーパーたちは、期待に胸を膨らませて建物の中へと入ってゆく。だがそこはありきたりの仕掛けのお化け屋敷だった…と思ったら、ガラスの壁の向こう側では少女が顔に焼けた鉄を押し付けられて「見てないで、助けて!」と叫び声をあげているではないか。その少女の必死な形相を見たハーバーたちは、そのただならぬ空気に困惑し、ここが単なるお化け屋敷でないことに気づくのだが、時すでに遅しで次々に仲間が殺されてゆくのである。
 
 ホラー映画によくあるパターンであるが、舞台がお化け屋敷という設定は、トビー・フーパーの『ファン・ハウス/惨劇の館』のオマージュなのだろう。またある意味で「密室もの」なので、『キューブ』とか『エスケープ・ルーム』のエッセンスも含まれているようだ。ただ奇妙な仮面を被って襲ってくる殺人鬼たちの素顔は、仮面以上に不気味なのだということだけは特筆したい。それ以外は殆ど怖くないホラーなので、怖がりの人でも安心して観れるかもしれない。
 さて弱虫のハーパーが急にリプリー並みに強くなったのには苦笑してしまったが、ところで「彼女の父親は一体何者だったのか」、「殺人鬼たちの目的は何だったのか」さらに「ラストシーンの意味は何なのか」疑問が残り過ぎなのだ。単に雑な脚本だったのだろうか、いずれにせよなんだかモヤモヤ感の残る映画だったね。
 
評:蔵研人
 
 

下記のバナーをクリックしてもらえば嬉しいです(^^♪↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

| | | コメント (0)

2022年6月10日 (金)

天使の歩廊

著者:中村弦
 
 時代背景は明治末期から昭和初期まで、主人公は笠井泉二という建築家である。だが笠井は単なる建築家ではなく、悪魔的というか幻想的というのか、とにかく摩訶不思議な建物を設計するのだった。本書はその笠井泉二と彼が創作した建物を取り巻く話六作を繋いだ連作短編集である。
 
 著者の中村弦は本作にてデビューし、同時に「日本ファンタジーノベル大賞」を受賞し、選考委員たちから絶賛のエールを送られたという。それにしてもひとつひとつのストーリーは丁寧な構成で味わい深く、江戸川乱歩のようなおどろおどろしさや、SF的異次元世界の壮大感も漂ってくるではないか。
 ただ洗濯屋の次男として生まれた主人公が、なぜこれほど超天才的な能力を発揮できたのかの説明は一切なされていないし、ラストも曖昧なまま無理矢理閉めた感がある。もちろん謎めいた存在感に満ちているからこそファンタジーなのだが、一抹の違和感は拭いきれない。
 
 建築物自体はまさに物質の塊なのだが、そこにはなんとなく怨念や異様な雰囲気を感じることがある。それはある意味「別世界への入口」に通じるからなのだろうか。そして小説のメインテーマに特殊な建物を選んだことが、前述した選考委員たちの絶賛を浴びた一因なのかもしれない。それにしても、著者も本作の主人公同様ある種の天才なのだろう。
 
評:蔵研人

 

下記のバナーをクリックしてもらえば嬉しいです(^^♪↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

| | | コメント (0)

2022年6月 7日 (火)

コードネーム U.N.C.L.E.

★★★
 
製作:2015年 米国・英国 上映時間:116分 監督:ガイ・リッチー
★★★
 
製作:2015年 米国・英国 上映時間:116分 監督:ガイ・リッチー
 
 スパイ映画だと言うことは承知していたのだが、まさかあの『ナポレオン・ソロ』だったとはね。その「ナポレオン・ソロ」と言えば正式には『0011ナポレオン・ソロ』というタイトルで、1960年代にTVドラマとして放映された作品である。そして主役のナポレオン・ソロにはロバート・ヴォーン、相棒のイリアはデヴィッド・マッカラムが演じていた。
 
 どちらかと言えばややコミカル風味で、ソロは女たらしのプレイボーイ、イリアはクールで中性的という相反する性格のコンビネーションが面白かったのである。だが本作はアクション中心で、コミカル風味はかなり薄められていた。
 
 まずソロ役にスーパーマン俳優のヘンリー・カヴィルをキャスティングしたのが、そもそもの失敗ではないだろうか。彼はロバート・ヴォーンのような遊び人タイプではなく、真面目で堅いイメージが漂っているため、ソロのイメージからはだいぶ乖離しているからだ。さらにソロのベッドシーンが声だけで、映像が全くないところも食い足りない。
 またあれだけのスパイと軍隊が登場しているのに、アクションはソロとイリアだけ、というのも現実感が全くないではないか。ロシアとアメリカが手を組むという設定は好感が持てるし、起承転結もしっかり守っているのだが、なんとなくモヤモヤ感が残り不完全燃焼だったのは私だけであろうか。
 
評:蔵研人

 

下記のバナーをクリックしてもらえば嬉しいです(^^♪↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

| | | コメント (0)

2022年6月 2日 (木)

イコライザー2

★★★☆
 
製作:2018年 米国 上映時間:121分 監督:アントワーン・フークア
 
 2014年に公開された『イコライザー』の続編である。ただデンゼル・ワシントン演じる凄腕の元特殊工作員・ロバート・マッコールが悪人どもを次々に葬る「必殺仕置き人」であること以外はだいぶ設定が異なっている。まず前回はホームセンターの従業員だったが、今回は配車サービスの運転手だ。そして前回は武器は持たず、その場に存在するあらゆるものを、瞬時に武器として利用して敵を倒していた。
 
 例えばホームセンター内での戦いでは、店の棚にあるドリルや釘、有刺鉄線、バーナー、釘打ち機など様々な日用品を用いて敵を次々と処刑していったのである。この武器を所持しないという設定がユニークで話題を呼んだものだが、この続編では常に拳銃を所持しているのだ。
 
 だからと言ってつまらない訳ではないのだが、物語の構成が複雑で少し分かり辛いこともあり、前作のほうに軍配を上げたい。まあ続編とはこんなものなので腹は立たないし、デンゼル・ワシントンの秒殺アクションを観るだけでも楽しいかもしれないね。
 ただバタバタと悪人どもを瞬殺してゆくシーンはスカッとするのだが、悪人どもにも「何も知らない優しい妻や可愛い子」がいるのだと考えると、つくづく暴力は何も生み出さないことを再確認せざるを得なかった。
 
評:蔵研人

 

下記のバナーをクリックしてもらえば嬉しいです(^^♪↓↓↓

人気blogランキングへ

人気ブログランキングへ

↓ブログ村もついでにクリックお願いします(^^♪

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

| | | コメント (0)

« 2022年5月 | トップページ | 2022年7月 »