Swallow/スワロウ
★★★☆
製作:2019年 仏・米国 上映時間:95分 監督:カーロ・ミラベラ=デイヴィス
超裕福な青年と結婚し、ニューヨーク郊外の高級住宅で暮らすハンター。誰もが羨むようなハンサムで優しい夫と、将来を保証されているリッチな生活、これ以上の幸せは望みようがない。だが何か歯車が合わないようなのだ。
そんなある日、妊娠して夫と義父母に祝福されるのだが、やはりなぜか素直に喜べない。そして夫や義父母のちょっとした態度にも神経を使い、だんだん孤独感が深まってしまうのである。
そんな彼女が唯一自分を取り戻せるのが、「異物を飲む」と言う信じられない奇行だった。はじめは冷たい氷のかけらから始まり、次はビー玉を飲んで排便によってその行為を再確認するのだ。そして二度目はなんと書類を壁に止めるピンだった。これを飲み込むには口の中を血だらけにし、体の内側をかなり傷つけてしまう。その後その行為はますますエスカレートし、石ころ・電池・歯車まで飲み込むようになってしまう。その行為はまるで麻薬中毒者の様であり、彼女は痛みと引き換えに快楽と充足感を得るのだった。
ジャンルとしては、スリラーとかサスペンスに分類されているが、どちらかと言えば深層心理劇であり、暗くて余り気分の良い映画ではない。また余りにも救いがなさ過ぎて辛いし後味も良くなかった。だがこの狂気のハンターを演じた「ヘイリー・ベネット」という女優さんの演技力は賞賛してもよいだろう。精神的に追い詰められながら、誰にも頼ることのできない切なく悲しい姿が実に痛々しかったね。
それにしてもいやにトイレの登場の多い映画だったな。またエンディングが女子トイレで、エンドロール中にトイレシーンが延々と流れていたのは皮肉なのだろうか。
評:蔵研人
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