ダニー・ザ・ドッグ
★★★
製作:2005年 仏・米国 上映時間:103分 監督:ルイ・レテリエ
ジェット・リー扮するところのダニーは、5歳の頃にギャングのバートに誘拐され、奴隷として犬の様に首輪を嵌められて育てられる。また殺し屋としての格闘術を仕込まれ、ろくに言葉も喋れないままバートの命令には忠実で、凄まじい戦闘力でトラブルを解決していた。
とまあここまではよくある展開なのだが、ある日M・フリーマン演じる盲目のピアノ調律師サムと出会い、音楽への興味と本当の愛に目覚めるのだが、ここから急にストーリーがぎくしゃくしてゆく。つまり本来バリバリのアクション映画のはずが、そこに無理矢理ヒューマンドラマをブレンドさせたものだから、観客はどちらを振り向いたら良いのか戸惑ってしまうのだ。
そしてあり得ないことのオンパレードとなる。終始無言だったダニーがサムと暮らすようになると、急に普通の会話をするようになってしまうのだ。またそもそも年頃の娘がいる住まいに、血だらけで何も喋らない一度会っただけの男を、喜んで同居させるお人好しがいるのだろうか。さらにマシンガンでハチの巣になったり、車ごとひっくり返ったりしても、ただ鼻に傷を負うだけというバートの不死身加減も納得できない。
…と言いながらも、この先このお人好し家族に迷惑が掛からないだろうか…と心配でたまらなくなってしまうのだ。そしてバートのしつこさにもムカついてくる。ただジェット・リーの少年のような瑞々しい演技は感動ものだし、加えて超狭い空間での迫力抜群のクンフーの応酬にも思わず手に汗を握ってしまうだろう。
いずれにせよ、ド派手でアバウトでチープなおバカな映画であることだけは間違いない。と思ったら、なんと脚本を書いたのがあのリュック・ベッソンであった。それを知ったらなんとなく納得してしまうから不思議でなものである。
評:蔵研人
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