ヒキタさん!ご懐妊ですよ
★★★
製作:2019年 日本 上映時間:104分 監督:細川徹
作家ヒキタクニオが自身の体験を基に書いたエッセイが原作。ビール党で49歳になる夫の弱々しい精子のお陰で、子宝に恵まれないことを知ったヒキタさん一家の「妊活」を描いたちょっとコミカルなヒューマンドラマである。
そして実体験のせいか、不妊治療についての知識や涙ぐましい努力が、かなり事細かく鏤められているではないか。それにしてもかなり気を付けて避妊を心がけていても、ちょっとした弾みですぐに妊娠してしまう人もいれば、子供が欲しくて欲しくて堪らないのにどうやっても妊娠しない人がいるというのが信じられないくらいだ。
この作品の中でも、ヒキタさんとその編集担当者を例にとってコミカルに描かれている。子供が出来ず悩んでいる人もいるが、出来過ぎて生活に困っている人もいるのである。どうして神はこうも不平等なのだろうか…。
昔は妊娠しない女性は「石女」と言って、全てが女性の責任の様に思われていた。ところが科学的に分析した実態では、その多くが「男性の精子力の弱さ」にあるようだ。そしてヒキタさんもその例に漏れなかったという訳なのである。
この映画、ドラマとしてはそれほど面白い展開はないのだが、テーマが斬新でなかなか勉強になった。また一回り以上年の差のある夫婦役として、松重豊と北川景子のコンビが実に良い味を出していた。そして何があっても、全くぶれない愛情の塊のような理想の夫婦だったね。いずれにせよ、これから子供を創ろうとしている夫婦には、是非とも観てもらいたい映画である。
評:蔵研人
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