一度も撃ってません
★★★☆
製作:2019年 日本 上映時間:100分 監督:阪本順治
ハードボイルド作家の市川(石橋蓮司)が書く小説は、古くてストーリー性が全くない。ところがまるで自分自身がヒットマンになって殺人を犯したように、詳細に亘って事細かに描かれているのだった。
実は市川には、旧友の石田(岸部一徳)からの依頼で殺し屋・今西(妻夫木聡)が狙う標的の行動を調査する、伝説のサイレントキラーという別の顔があったのである。
ただ市川は外見こそ殺し屋を気取っているが、小説の題材探しのために標的の調査をするだけで、殺し自体は本物の殺し屋に依頼している「一度も銃を撃ったことがない」小市民だった。そんな市川は、妻の弥生(大楠道代)に浮気を疑われ、しかも別の殺し屋に命を狙われるという非常事態に陥ってしまうのだが…。
本作はハードボイルドでもアクションでもないのだが、単なるコメディーでもない。それに邦画らしくないバタ臭さとシニカル臭が漂っているところがなかなか味わい深かった。ただ平成生まれの若者たちの感性には馴染まなかったようだね。
また主演の石橋蓮司のほか、岸部一徳、大楠道代、妻夫木聡、桃井かおり、佐藤浩市、豊川悦司、江口洋介、井上真央、柄本明と主役級の大物俳優がずらりと並ぶ超贅沢なキャスティングなのだ。ただ残念ながらほとんどがチョイ役、というもったいなさだけは、間違いなく誰でも呆れてしまうだろう。
評:蔵研人
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