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2022年1月 5日 (水)

エスケープ・ルーム

★★☆
製作:2017年 米国 上映時間:90分 監督:ウィル・ワーニック
 
 タイラーの誕生日に集まった仲間の男女6人が、酔った勢いで「体験型謎解き脱出ゲーム」に参加する。このゲームのルールは、参加費は1人1000ドル、制限時間は1時間で、謎が解けないと死ぬというゲームらしい。はじめは都市伝説的ジョークかと思っていたら、本当に「生きて帰れない」ゲームだったのだ。目隠しのまま会場に入ると、そこは数人づつ閉じ込められた密室であった。
 
 まずタイラーが目隠しを外すと、部屋には1人だけ閉じ込められていた。「出口」と書かれた扉があるが「出口」のランプは消えている。壁にはアナログ式の壁掛け時計がいくつも並んでおり、古いモニター画面が複数あり新聞の束が積み重ねられている。
 アンダーソンとナターシャは、別の部屋に閉じ込められていた。2人は手首を手錠で繋がれており、長い鎖は互いに絡まっている。壁には動物のイラストの額が飾ってあり、アナログ式の壁掛け時計が4つ架かっている。
 コンラッドとタビーは白い部屋に閉じ込められていた。コンラッドの股間に貞操帯のようなものがつけられており、外すには南京錠の4ケタの数字を入れねばならないようだ。また部屋には9文字のアルファベットが表示されたランプもある。
 この奇妙なゲームを仕掛けたのは、このゲームに誘ったクリステンなのだろうか…。ところがなんとタイラーの部屋のモニターに、全裸で拘束されているクリステンが映し出されているではないか!。
 
 なんとなく『キューブ』とか『ソウ』というイメージが強い。そしてこのあたりまでの前半はなかなか面白いのだ。一体彼等はどのようにしてこの迷宮から脱出するのか、また誰が何の目的でこのようなトラップを仕掛けたのか、と誰でも後半が楽しみになるだろう。ところが何も解決しないのだ。
 またそもそもこのゲームの設定に全くリアリティーを感じられない。なぜこんな不明なゲームに大金をはたいて参加するのか、なぜクリステンだけが全裸で拘束されるのか。
 さらに謎自体も陳腐で無理矢理創った感があり、解答を見ても全く納得感が湧いてこない。それに6人のうち謎を解くのはほとんどタイラーで、他のメンバーたちはただ殺されるためだけに存在しているようだった。もう少し各人の特技などを発揮できるシーンがあっても良かったと思うのだが…。
 
 本作はネットの評価をみても最悪である。そして私も含めてほとんどの人が2020年上映の同名の映画と勘違いして観てしまったと言うのだ。そしてそちらのほうが本作よりずっと評価が高いのである。タイトルが同じで内容も似ている映画と言えば、後で製作したほうが偽物のはずであるが、ところが評価は大逆転していると言うのはなかなか興味深い。できればその2020年版の『エスケープ・ルーム』を鑑賞してみたいね。
 
評:蔵研人

 

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