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2022年1月の記事

ジュディ 虹の彼方に

★★★★
製作:2019年 米国 上映時間:118分 監督:ルパート・グールド
 
 『オズの魔法使』『スタア誕生』で知られる女優で歌手のジュディ・ガーランドの波乱の半生を描いた伝記ドラマである。本作では47歳の若さで亡くなる半年前に行ったロンドン公演でのジュディの行動を中心に、若かりし頃の回想を織り込みながらじっくりと描いて行く。
 
 ジュディ・ガーランドは、1941年に作曲家のデヴィッド・ローズと結婚する。また翌年妊娠したのだが、当時カリフォルニア州では違法だった堕胎手術を受けている。そして1943年に離婚。さらにこの頃から神経症と薬物中毒の影響が表面化し始め、撮影への遅刻や出勤拒否を繰り返すようになってしまう。
 その後自殺未遂を繰り返しながらも、『スタア誕生』で銀幕復帰し、ゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞。そしてアカデミー主演女優賞にもノミネートされている。ただ相変わらず奇行と自殺未遂を繰り返し、私生活は荒れ果てて通算5回の結婚を重ねたようである。
 
 この難しいジュディの役柄をレネー・ゼルウィガーが実に巧みに演じている。また演技だけではなく歌唱力も抜群でなくてはならない、そのうえ彼女自身の女優人生も、ジュディとぴったり重なっているようだ。だからまさにこの役をこなせる者は、彼女以外にいないだろう。そしてラストステージでの彼女の歌と演技と存在感には、思わず感動で涙ぐんでしまった。もちろんその後彼女は本作で、当然の如く第92回アカデミー賞主演女優賞を受賞している。
 
 さて結局薬物依存で若くして亡くなってしまったジュディであるが、子役のころから期待され続けこき使われ覚せい剤漬けで、ぼろきれの様になっていたのかもしれない。日本にも美空ひばりや江利チエミなど、似たような境遇の歌手兼女優がいたが、華やかな芸能界の裏ではこのような「地獄」も併存しているのであろうか…。
 
 
評:蔵研人

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レヴェナント:蘇えりし者

★★★☆
製作:2015年 米国 上映時間:156分 監督:アレハンドロ・G・イニャリトゥ
 
 時は西部開拓時代、場所は米国北西部の極寒地帯。ハンターのヒュー・グラスと息子のホークは、毛皮ハンター一団のガイド役として狩りをしていた。
 そのとき突然、雨のような矢の嵐が降ってくる。それは戦闘的で残忍な原住民アリカラ族の襲撃であった。あっという間に戦争状態になり、毛皮ハンターたちの33名が死亡、残った者たちは必死に船で逃げ出すのだった。
 だが執拗に追いかけてくるアリカラ族から逃げ延びるには、川を下るのではなく、船を降りて山からカイオワ砦に戻ったほうが安全だとグラスが提案する。そして一行は山を登る道を選択するのだが、途中、グラスがグリズリーに襲われて瀕死の状態となる。
 
 その後グラスは、悪人のフィッツジェラルドに息子を殺され、厳寒の荒野に取り残されてしまう。実はここからがこの作品の始まりだったのかもしれない。愛する息子を殺され瀕死のグラスが、這いずりながら火をおこし草の根をしゃぶり、アリカラ族の追跡をかわしながら、厳寒の原野を死に物狂いで生き延びてゆく姿が延々と描かれてゆくのである。なんとまたこの話が実話だというのだから二度驚いてしまった。
 
 この映画の見どころは、オープニングでの「アリカラ族との戦い」、そして「グラスとグリズリーの戦闘」、さらに瀕死のグラスの厳寒原野での「自分との戦い」と言って良いだろう。まさにどのシーンを観ても壮絶としか言いようがない。いずれもCGと自然と人間の合成だと思うのだが実にリアルに創り上げたものだと感心してしまった。
 
 そして主役のグラスを演じたのが、あのレオナルド・ディカプリオだったとは、髭ぼうぼうで傷だらけだったので、エンディングロールを観るまで全く気付かなかった。ディカプリオと言えば、「タイタニック」のイメージが強烈過ぎて、いつの間にかおじさんになってしまったことも忘れていた。それはそれとして迫真の演技派に成長していたんだね。
 
 本作は第88回アカデミー主演男優賞、監督賞、撮影賞、また第73回ゴールデン・グローブ作品賞、男優賞、監督賞を受賞した優れものである。私も終盤近くまでは絶賛していたのだが、終盤から急に小さなドラマに萎んでしまったのが残念でならない。
 
評:蔵研人

 


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子猫をお願い

★★★
製作:2001年 韓国 上映時間:112分 監督:チョン・ジェウン
 
 高校時代に仲の良かった女子5人組。社会に出て遭遇する様々な夢と葛藤。それらを乗り越えながら、少しずつ成長してゆく青春群像劇である。と言っても5人のうち二人は双子で、街で物売りをしている姿を描かれただけ。細かく描かれたのは残りの3人だけである。
 
 少なくとも学生時代は対等の関係であるが、わずか1年でも社会に出れば生活も価値観も大きく変わってくるものである。ヘジュはソウルの証券会社に就職し、高層ビルでOLとして忙しく働き優越感に浸っている。一方でジヨンは父母がいないため、職にも就けず今にも崩れそうなバラックで祖父母と暮らしている。またテヒは家業を手伝っているが、父親たちに支配され自分の意思が通らない。といった具合に、それぞれが全く異なる環境下で暮らしている。
 
 三人三様の生き方をしているが、それぞれがそれなりの葛藤を抱えており、一番優雅そうなOLヘジュでさえ悩みは尽きないようだ。だがやはり貧困の中を彷徨っているジヨンが一番不幸であることは間違いない。そして一番優しくて可愛いのがテヒであり、お気楽なのは双子の姉妹といったところか…。
 
 本作は女性たちが主演で、若い女性たちのほろ苦い友情と葛藤がテーマである。さらに監督と脚本も女性ということで、全方向が女性視点であり、おじさんにはなかなか感情移入が難しい。もちろん悪い映画ではないのだが、ネットでの高評価にはいまひとつ納得できないでいる。たぶん本作は子猫のような、社会人に成りたての女性たちに捧げる映画なのであろう。
 
 
評:蔵研人

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黄金のアデーレ 名画の帰還

★★★★
製作:2015年 米国・英国 上映時間:109分 監督:サイモン・カーティス
 
 久々に品の良い映画らしい映画を観た気分である。自宅でオンデマンドでの鑑賞だったが、この映画は都心の大きな映画館でゆったりと観たかったね。ヘレン・ミレンが出演する映画は、ほとんど外れがないことを再確認した気分でもある。
 本作を一言でいえば、過去にナチスによって強奪された世界的に有名な名画を取り戻すため、オーストリア政府を相手に返還訴訟を起こしたマリア・アルトマン(ヘレン・ミレン)の実話を描いたドラマである。
 
 そのマリアは、1916年にオーストリア・ウィーンの裕福な家に生まれる。そして21歳でフリッツ・アルトマンと結婚。だが翌年1938年にナチスがオーストリアを占拠。一家はユダヤ人という理由で自宅監禁され、肖像画を含む価値ある家財道具はナチスに奪われてしまう。危険を察したフリッツとマリアは、ナチスの見張り番を騙し、命懸けでアメリカに亡命する。ただやむを得ないとしても、年老いた父母を置いて、自分たちだけ逃げ延びたことに負い目を感じていた。
 
 本作はマリアが亡くなった姉の遺品の中から一通の手紙を見つけるところから始まる。その手紙は戦時中ナチスに奪われた絵画について書かれていた。それは現在オーストリア国立美術館に展示されている国宝級の絵画「黄金のアデーレ」で、法律上の所有権はマリアにあるのだという。だがオーストリア政府は今さらマニアに返還する気は全くない。
 
 オーストリア政府の態度に業を煮やしたマリアは、政府相手に返還訴訟を起こすことになる。ただ彼女を助けるのは親類で新米弁護士のランディ・シェーベンクだけであった。そしてたった二人とオーストリア政府との戦いが始まるのである。
 本作はかなり複雑な構成になっているため、じっくり鑑賞していないとよく分からなくなるかもしれない。さらに二人のやり取りと裁判の経過が続く中で、急に戦時中のシーンがパラレルに映し出されてゆくので、決してよそ見をしないように。
 
 さてでは本作が訴えたかったことは一体何だったのだろうか。ナチスの恐怖や残忍性かもしれない。だがナチスに限らず戦争には必ず強奪がつきまとう。さらに強奪された高級品などが、まるではじめからそこにあったかのように、いつの間にか他人に所有されている。そんな奇妙で恐ろしい現実が存在する、ということではないだろうか。
 
評:蔵研人

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仮面病棟

★★★
製作:2020年 日本 上映時間:114分 監督:木村ひさし
 
 タイトルとポスターから、なんとなくホラーなのかと思っていたら、TVドラマ風のミステリーサスペンス映画であった。また原作は現役医師作家の知念実希人氏の大ベストセラー小説だという。どおりで医療関係に詳しい筋書に納得。
 
 速水医師(坂口健太郎)は、先輩の紹介で一日だけの当直医として、元精神科病院だった田所病院に出向く。看護師にほとんどなにも仕事はないと言われ、宿直室でウトウトしていると、突然内線電話が鳴って至急一階に来るよう告げられる。急いで一階に下りてゆくと、そこにはピエロの仮面を被った凶悪犯と傷を負った女子大生の瞳(永野芽郁)が待っていた。
 
 舞台はこの田所病院が中心で、ほとんどのシーンが迷路のような病院の中を行ったり来たり。64人の入院患者はいるのだが、たまに大声を上げるおばちゃん以外は、ほぼ全員が眠っているだけ。結局病院の中で動いている俳優は、犯人を含めた6人だけという低予算映画である。
 
 さて永野芽郁は何のために登場しているのか、またメイクがド派手で全く似合わないなと思っていたら、終盤にその理由が分かった。でもかなり無理な設定のような気がしたのは、決して私だけではないはずである。また坂口健太郎は何をやっても、坂口健太郎しか演じられないね。まあそこが好きだと言う人には逆らわないけどね。
 
 
評:蔵研人

 

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東京喰種S

★★☆
 
製作:2019年 日本 上映時間:101分 監督:川崎拓也
 
 二年前に上映された『東京喰種』の続編であるが、なぜ東京喰種2でなくSなのだろうか。secondの意味なのか、美食家の喰種・月山習(松田翔太)の頭文字なのか、巷ではいろいろと想像されているが、明確な回答はないようである。まあそんなことはどちらでもよいのだが、そんなことを話題にしなければならないほど内容がないのだ。
 
 前作を観ていないとよく理解できないかもしれないが、簡単なあらすじは次の通り。
 半喰種になってしまった大学生のカネキは、人間と喰種の狭間で葛藤しつつ、喰種たちの駆け込み寺・喫茶店「あんていく」で働いていた。そこへ美食家と呼ばれる喰種の月山がやってくる。そして彼は半喰種のカネキが放つ特殊な匂いにうっとりとしてしまう。グルメの月山はカネキを食べたくて堪らなくなり、彼を「グールレストラン」の屠殺場へ連れてい行くのだった…。
 
 とにかく本作は月山とカネキの交際と戦いだけに終始するだけであとは何もない。良かったのは月山習を演じた松田翔太の演技力と存在感ぐらいであろう。
 さてなんとなくまた続編が創られそうな気もするが、もうお腹が一杯でこれ以上は見る気にはなれないね…。
 
 
評:蔵研人

 

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武士の献立

★★★★
 
製作:2013年 日本 上映時間:121分 監督:朝原雄三
 
 江戸時代、加賀百万石・前田家の料理番を引き継ぐ男とその妻のお話である。主なキャストが上戸彩、高良健吾、西田敏行、余貴美子で、予告編を観たときには、妻に料理指導を受けている包丁侍のシーンが強調されている。それでこれはてっきり『武士の家計簿』のようなコメディータッチの時代劇かと勘違いしていた。
 
 ところがその直感は見事外れていた。もちろん重厚で暗い作品ではないが、そこそこシリアスな作品であった。
 本作は料理番がテーマなので、ところどころに料理の蘊蓄などを鏤めながらも、加賀藩の宿命、武士の意地、武家の立場、夫婦の愛などにも言及している。そしてもちろんお約束のハッピーエンド。
 
 まずまずの出来だと思うが、終盤の盛り上がりがいま一つだったのと、エンディングの曲が酷いミスマッチ。ただ役者さんたちは全員良く頑張っていたと感じた。それにそこそこ面白かったので、それでいいじゃないの。
 
 
作:蔵研人

 

 

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エスケープ・ルーム

★★☆
製作:2017年 米国 上映時間:90分 監督:ウィル・ワーニック
 
 タイラーの誕生日に集まった仲間の男女6人が、酔った勢いで「体験型謎解き脱出ゲーム」に参加する。このゲームのルールは、参加費は1人1000ドル、制限時間は1時間で、謎が解けないと死ぬというゲームらしい。はじめは都市伝説的ジョークかと思っていたら、本当に「生きて帰れない」ゲームだったのだ。目隠しのまま会場に入ると、そこは数人づつ閉じ込められた密室であった。
 
 まずタイラーが目隠しを外すと、部屋には1人だけ閉じ込められていた。「出口」と書かれた扉があるが「出口」のランプは消えている。壁にはアナログ式の壁掛け時計がいくつも並んでおり、古いモニター画面が複数あり新聞の束が積み重ねられている。
 アンダーソンとナターシャは、別の部屋に閉じ込められていた。2人は手首を手錠で繋がれており、長い鎖は互いに絡まっている。壁には動物のイラストの額が飾ってあり、アナログ式の壁掛け時計が4つ架かっている。
 コンラッドとタビーは白い部屋に閉じ込められていた。コンラッドの股間に貞操帯のようなものがつけられており、外すには南京錠の4ケタの数字を入れねばならないようだ。また部屋には9文字のアルファベットが表示されたランプもある。
 この奇妙なゲームを仕掛けたのは、このゲームに誘ったクリステンなのだろうか…。ところがなんとタイラーの部屋のモニターに、全裸で拘束されているクリステンが映し出されているではないか!。
 
 なんとなく『キューブ』とか『ソウ』というイメージが強い。そしてこのあたりまでの前半はなかなか面白いのだ。一体彼等はどのようにしてこの迷宮から脱出するのか、また誰が何の目的でこのようなトラップを仕掛けたのか、と誰でも後半が楽しみになるだろう。ところが何も解決しないのだ。
 またそもそもこのゲームの設定に全くリアリティーを感じられない。なぜこんな不明なゲームに大金をはたいて参加するのか、なぜクリステンだけが全裸で拘束されるのか。
 さらに謎自体も陳腐で無理矢理創った感があり、解答を見ても全く納得感が湧いてこない。それに6人のうち謎を解くのはほとんどタイラーで、他のメンバーたちはただ殺されるためだけに存在しているようだった。もう少し各人の特技などを発揮できるシーンがあっても良かったと思うのだが…。
 
 本作はネットの評価をみても最悪である。そして私も含めてほとんどの人が2020年上映の同名の映画と勘違いして観てしまったと言うのだ。そしてそちらのほうが本作よりずっと評価が高いのである。タイトルが同じで内容も似ている映画と言えば、後で製作したほうが偽物のはずであるが、ところが評価は大逆転していると言うのはなかなか興味深い。できればその2020年版の『エスケープ・ルーム』を鑑賞してみたいね。
 
評:蔵研人

 

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デス・ウィッシュ

★★★☆
 
製作:2018年 米国 上映時間:107分 監督:イーライ・ロス
 
 かつてあのチャールス・ブロンソンが主役を演じた『狼よさらば』をリメイクしたアクション作品。本作の主演はダイハードのブルース・ウィルスである。
 普段は真面目で暴力を振るわない外科医のポール・カージー(ブルース・ウィリス)だったが、彼が急務で病院に出勤した隙に数人の強盗が侵入する。そしてちょっとしたはずみで妻と娘が銃弾を浴び、妻は死亡し娘は昏睡状態になってしまう。
 すぐに警察の捜査が始まるのだが、犯罪が多発しているシカゴでは、なかなか捜査が進展しない。そんな状況にだんだん怒りを抑えきれなくなったポールは、自分自身で犯人を探し出して抹殺することを決意するのだった。
 
 急変したポールが極悪人どもを次々に処刑するシーンは胸がスカッとする。だがその中には犯行現場の描写がない者もいるため、なんだかポールが遊び半分に殺人ゲームを楽しんでいるようにも感じた。またポールの家族が襲われたシーンも、『狼よさらば』に比べるとだいぶ穏やかである。
 もちろん極悪人たちの過激な犯行シーンは見たくはない。だがそれが余りないので、ポールの処刑も残虐性ばかりがクローズアップされてしまった感がある。またポールの私的処刑は、正義の鉄槌で正当性があるのか、いや法を犯した犯罪者に過ぎないのか、の議論はなんとなく邦画の『デスノート』と似ている。それにしても60代のブルース・ウィルスさん、ちょっとフラフラ気味だが、よく頑張っているよね。
 
 
評:蔵研人

 

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