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2021年11月 6日 (土)

アトラクション 制圧

★★★

製作:2017年 ロシア 上映時間:117分 監督:フョードル・ボンダルチュク

 モスクワに墜落した地球外生命体の巨大宇宙母艦。政府は戦争を起こしたくないので、慎重に事の次第を静観し、彼らが母艦を修理して立ち去ることを願う。そんな戒厳令下で人々が混乱に陥る中、軍司令官の娘ユリアは親友が事故死したマンションに忍び込む。そこで足場を崩し転落しかけたところ、現場を調査していた異星人ヘイコンに助けられるのだが…。

 とにかくなんと言っても、宇宙船が墜落してゆく導入部分の映像がもの凄い。ロシアのSFも捨てたものじゃないなと感心したのだが、それはこの導入部分の映像だけだった。その後にユリアと彼女の彼氏と不良グループたちが登場するところから、SF映画から次第にスケールの小さな恋愛映画へと変化してゆく。そして急にテンポが悪くなり、異星人も一人しか登場しないし、不良グループたちの行動もよく理解できなくなってくる。さらにユリアの行動は出鱈目の一言。

 こうなってくると、スケールだけではなく視野もかなり狭くなり、ユリアの暴走と彼氏と異星人の三角関係に終始する始末。またユリアと父親役の俳優の魅力不足もあり、二人の確執や親子関係も中途半端で余り感情移入できない。
 結局は多くのテーマを詰め込み過ぎた脚本に問題があったのであろう。地球外生命体との遭遇・学園青春ドラマ・異星人との恋・三角関係・暴徒化する若者たち・政府や軍部の対応・理想の生命体などなど欲張り過ぎたのである。もう少しテーマを絞っていればと考えると、実にもったいない残念な映画だ。ただ評価は良くないが続編があるので、そちらのほうも鑑賞してみてから再評価しようと思う。

評:蔵研人

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