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2021年10月19日 (火)

青くて痛くて脆い

★★★
製作:2020年 日本 上映時間:118分 監督:狩山俊輔

 原作は「君の膵臓をたべたい」の住野よるの青春サスペンス小説である。舞台は某大学で主人公はコミュニケーションが苦手で誰とも接触しない田端楓(吉沢亮)と、理想を目指すあまり空気の読めない発言を連発し周囲から浮いている秋好寿乃(杉咲花)のひとりぼっち同士の大学生二人である。
 なんと二人は「世界を変える」という大それた目標を掲げる秘密結社サークル「モアイ」を立ち上げるが、誰にも相手にされなかった。暫く二人でボランティア活動などでお茶を濁していたのだが、大学院生の脇坂(柄本佑)が介入してから急に部員が増え、いつの間にかモアイの趣旨も変化してしまう。それを面白くないと感じる田端は、次第にモアイを憎しみの対象にしてゆく。

 はじまりは空気の読めない秋好寿乃の行動が風変わりで、無口な田端楓との取り合わせが面白い。ただ舞台が大学の中ばかりで安っぽいし、彼等二人の行動が読めな過ぎて退屈感がふつふつと湧いてくる。また中盤も素人探偵ごっこに明け暮れるばかりで、どうしてもスクリーンにのめり込めない。
 だがやっと終盤になって、屈折した田端の精神が破綻して暴走し始めると面白くなるのだが、すでに時は遅しでそのあとすぐにエンディングでは物足りないよね。なんだか自分のことばかり考えているくせに、はっきりものを言わない男のヒステリー物語のようだと感じたのは私だけであろうか。


評:蔵研人

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