残穢 -住んではいけない部屋-
★★★
製作:2015年 日本 上映時間:107分 監督:中村義洋
ミステリーホラーという新感覚のジャンルで、原作は山本周五郎賞を受賞した小野不由美の同名小説である。キャストは竹内結子、橋本愛、坂口健太郎、佐々木蔵之介、遠藤賢一と多彩なのだが、ぶっちゃけミステリー作家(竹内結子)の探偵ごっこという感触であった。
ある日編集部経由で、読者の女子大生(橋本愛)からミステリー作家宛てに、「住んでいる部屋で、奇妙な音がする」という奇妙な手紙が届く。その手紙に興味を持った作家は読者と手紙や電話でやり取りしてゆくうち、いつの間にか夢中になり、二人で異変現場の近隣に住む人々の話を聞きに行くことになる。その後いろいろな人の話を聞くうち、驚くべき真実が浮上してくるのであった。
調査で聞いた過去の話の中にはかなり「怖い話」が登場する。そしてそのおぞましい映像がチラチラ鏤められてゆく。だがすぐに恐ろしい映像は長くは続かない。すぐに映像は現実に回帰して、その背景や原因などを分析・調査している映像に切り替わる。このあたりの手法が単純なホラー映画と異なっていて斬新なのであろうか。ただ本作の映像だけでは、過去の複雑な話がよく理解できなかった。そのあたりは原作の小説を読んでみないことには何とも言えない。
本作を観たのは昼間で、家内も一緒に観ていたので余り恐怖感は湧かなかったが、夜中に一人で観ていたらどうだったろうか…。そうあの黒煙が渦巻く怪物の焼け爛れた手と唸り声は、昼間観てもかなり気味が悪かったことは確かだからね。
それにしてもあのラストはいまひとつ納得できない。ホラー映画の常套手段なのだが、本作は単純なホラー映画ではないのだから、もう少し説得力のあるラストで締めくくって欲しかった。
評:蔵研人
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