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2021年8月22日 (日)

2012

★★★
製作:2009年 米国 上映時間:158分 監督:ローランド・エメリッヒ

 西暦2012年、古代マヤ文明が予言した世界の終末が現実となり、世界中で大地震、大津波、大噴火といった天変地異が発生する。従来このようなパニック映画では、一般人側あるいは大統領などのトップに属する人間側のどちらかを主人公にし、その視点から描かれることが多かった。だが本作では、家族を守ろうと必死になる一般人、全世界的な対策を練るアメリカ大統領とその顧問の科学者、大金持ちなど様々な人々が登場し、いろいろな視点でドラマを奏でるのである。
 
 何と言ってもCGと模型などを巧みに組み合わせたリアルな都市破壊シーンには、誰もが度肝を抜かれることだろう。またこの破壊映像だけでも本作の存在価値が十分発揮されている。
 ただ終盤の箱船シーンには、いろいろ文句を言いたいことが山ほどある。そもそも人間の乗船を限定し、ノアの箱船よろしく動物を乗せていることに苦笑してしまったが、一番不愉快だったのが、あの黒人科学者の妙な正義感だ。

 あのギリギリの瀬戸際であれはないだろう。結果オーライだったものの、現実なら全員溺死だったはず。それにしてもいつもながら米国映画の特徴なのだが、「1人救うために全員が死ぬようなリスクを犯す正義感」と、離婚大国のくせにまるで「教科書のような家族愛」を恥ずかしげもなく押しつけてくるのは如何なものであろうか。

 さらにハッピーエンドさまさまも良いのだが、アメコミヒーロー映画じゃあるまいし、もう少し現実的な脚本に差し替えて欲しかったね。余りにもご都合主義的なラストに、それまでの高評価がぶっ飛んでしまった。


評:蔵研人

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