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2021年8月 9日 (月)

ザ・ウォーキング・デッド

★★★★

米国TVドラマ シーズン10まで全153話

 シーズン10まで約9年間にわたり放映されたとてつもなく長いTVドラマである。なるほど長続きしただけあって実に面白いし、そのスケールも下手な映画を遙かに凌いでいる。また主要人物が大勢登場して、群像劇のような構成にまとめられているのである。
 ただ大都市部は仕方ないとして、ど田舎でもウォーカーたちが無限にウジャウジャ登場しすぎる。シーズン6のウォーカー大移動の戦略は余りにも無謀で、リスクが大きい割には効果が薄い。
 それよりも崖下の中で閉じ込めたまま燃やしてしまうのが一番簡単で、リスクが無く効果大なのにどうして考えつかなかったのだろうか。無理矢理次の展開を創るための苦しいシナリオとしか言いようがないのだ。この死の行進が、このシーズン6の最大のマイナスポイントであろう。

 それにしてもいつも全員が甘過ぎる、リックも含めて砦を守るべき者達が、ときどき大勢で外に出払ってしまう。そしていつまでも外でうろうろして戻ってこないのだ。素人でも考えつくのに、戦闘のプロに近い者達がいつも余りにも迂闊すぎるではないか。さらに戦闘中にあれだけウォーカーの血が、ベトベト体に付いているのにどうして感染しないのだろうか。

 またリックは真面目すぎて、甘過ぎたり辛過ぎたり、極端で柔軟な状況判断が出来ない。清濁併せ呑めないので、リーダーとしては不適格。まだダリルのほうがましなのだが、彼は人前で演説するなどのパフォーマンスを全く持たない。
 その他の者達も総じて甘過ぎて話にならない。良くここまで生き延びたと感心する。もっとも終盤までに殆どの者が死んでしまうので、やはりそんな運命だったのだろうか。それから、もういい加減100人以上は殺しているはずだが、殺しても殺しても次から次へとウジ虫のように湧いて出てくる救世主軍は一体何人いるの?

 それにしても主人公のニックをはじめメンバー全員が、家族や恋人が死んだときの悲しみや落ち込み方が尋常ではない。ほとんどが自己喪失となったり、狂人の一歩手前にまで落ち込んでしまうのだ。もちろん誰でも家族が亡くなれば悲しくてやりきれないのは理解出来るが、本作では余りにも極端に描きすぎている感がしてならない。それともそれが米国人の感性なのだろうか。

 さて非常事態下では子供といえども、大人と一緒に働くはずである。それなのにヘンリーに悪い遊びを教えたヒルトップの中高生達が、いつも遊び呆けているのは非現実的だ。あれでは現代の裕福な家庭の少年達とほとんど変わらないではないか。
 またウィスパラーズと言う集団が、ウォーカーのスキンマスクを被ることでウォーカーに襲われず、彼等を先導することが出来るのだが、そんなことが可能なら誰もウォーカーに対して苦労することがないじゃないの。とうとう、そもそものストーリーをぶち壊すアイデアに頼らざる得なくなったということは、もうこのドラマもお終いに近づいているということだろうか。
 
 それにしても、総督→救世主→ウィスパラーズと、いつまでも悪人集団が次から次へと登場して落ち着かないし、同じようなパターンに辟易してしまうよな。それになぜ今までこの3集団が鉢合わせしなかったのかも納得できない。またいつも1人救うために大勢の仲間が犠牲になる、というパターンはどうにかならないのだろうか。
 決して正義感ぶることが悪いわけではないが、世界が破綻している状況の中では、もっと現実的に物事を処理しなくては生き残れないはずである。だからリックたちの集団がここまで生きているのは奇跡としか言いようがない。そんな意味では、最大の悪党かと思い込んでいたニーガンの生き方が、一番現実的なのかもしれないと考え直すようになってしまった。
 なおシーズン10には、6話のエピソードが追加されているが全てが過去の外伝であり、第22話「ここにニーガンあり」以外は全く面白くない。そして16話から繋がるストーリーは、シーズン11を待たなくてはならないのだが、今までのように夜を徹しても観たいという気にはなれないかもしれないね。


評:蔵研人

 

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