漂流教室
著者:楳図かずお
大地震の発生により、突如小学校ごと、砂漠化して文明が荒廃した未来へ跳ばされた少年少女たちのサバイバルマンガである。
砂漠化して水も植物も存在しない世界。そしてミイラ、巨大な虫、怪物化した新人類などが登場して、少年達に襲いかかる。さらには大雨と洪水、地割れなどの天災や疫病との遭遇と、苦難の連続で休む暇がない。
だが何と言っても一番怖いのは、パニック状態に陥った人間であろう。まず大人と子供達との争いにはじまり、女番長の反乱、仲間同士の確執などなど、次から次へと全く手が付けられない。
それにしても主人公であり、皆をまとめるリーダーになるのが、普段勉強の出来ない学校嫌いの少年・高松翔と言う設定が面白い。また身障者の女の子を通して、未来と現在の通信を行うという発想もユニークである。そして予想を裏切られたラストの大逆転は、実に切なくて感動的ではないか。
本作は1972年から1974年に『週刊少年サンデー』で連載されたマンガであり、青少年向けであり、かつすでに50年近く経過しているため、やや陳腐化している感もあった。だがタイムスリップした少年達のサバイバル生活と、彼等は現代に戻れるのだろうか、という興味と疑問に惹かれて、きっと誰もが夢中で頁をめくってしまうはずである。
評:蔵研人
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