泣くな赤鬼
★★★☆
製作:2019年 日本 上映時間:111分 監督:兼重淳
重松清の短編集「せんせい。」に収められた一編を原作にしたヒューマンドラマである。高校野球部監督で「赤鬼」と呼ばれた教師と、ゴルゴと呼ばれた教え子の再会と交流を描いている。
赤鬼先生には堤真一、ゴルゴ役には柳楽優弥が扮しているが、二人とも芸達者でまさにドンピシャのキャスティングであった。ほかには川栄李奈、キムラ緑子などがしっかり脇を固めていた。
城南工業野球部の監督として鬼のような厳しい指導、そして陽に焼けた赤い顔から「赤鬼先生」の異名を持つ小渕隆(堤真一)。彼は城南工業野球部を甲子園出場目前まで導くが、惜しくも叶わなかった過去を持つ。そして10年後、小渕は50代になり城南工業から進学校の教師へ転身し、野球への情熱も衰えていた。
そんなある日、病院で偶然教え子だったゴルゴ斎藤智之(柳楽優弥)と再会する。ゴルゴは城南工業野球部に籍を置いており、抜群の野球センスに恵まれていたのだが、チームプレーに徹せず、自分の殻を破れずしまいには退部し、さらに退学してしまうのだった。もしも彼が真面目に努力していれば、多分甲子園に行けたであろう。だが彼は歯を食いしばって、もう一歩前に進むことが出来なかったのである。
そのゴルゴは、高校を中退したものの、現在はまっとうに働き、結婚して一子をもうけていた。ところが病院で検査した結果、悲しいかな末期ガンで余命半年だという事実が判明するのだ。死を受け入れた彼の最後の願いとは・・・。いずれにせよ終盤は、赤鬼だけではなく観客全員が号泣すること間違いなし。良い映画なのだが、若いのに急に難病に罹ってしまうという展開に、やや興ざめ感を拭いきれない。
評:蔵研人
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