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2021年6月 1日 (火)

長いお別れ

★★★☆
製作:2019年 日本 上映時間:127分 監督:中野量太

 原作は直木賞作家・中島京子の実体験を基にした小説だという。認知症の父を施設に送らず、7年間に亘って介護し続けた家族の記録である。
 主なキャストは、父親役を山崎努、その妻を松原智恵子、長女役は竹内結子で次女役が蒼井優といった組み合わせである。
 長女は夫の仕事で米国に住んでいるため、どうしても独身の次女に介護の矛先が向かってしまう。だが厭な顔ひとつせず、父親が漏らした大便の始末までする彼女は、余りにも理想的で立派な娘である。実体験と言うことから、この次女が中島京子氏なのだろうか。

 次女の男運と仕事運が悪いというサイドストーリーが、本来退屈な認知症物語を飽きずに鑑賞できたスパイスだったのかもしれない。またラストに明かされた米国に住む孫の心情もなかなか泣けるではないか。
 この作品上映の1年後に自殺してしまった竹内結子は、心ここにあらずで元気のない演技だったような気がしたのは、私の思い違いであろうか。また松原智恵子は昔からのいつも通りで、蒼井優もいつも通りなのだが、その存在感は超一流に近づきつつある。さらに山崎努の認知症は、日本映画界最後の大物俳優による迫真の演技だったと言っても良いだろう。


評:蔵研人

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