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2021年6月 9日 (水)

ラスト・ムービースター

★★★★

製作:2017年 米国 上映時間:104分 監督:アダム・リフキン

 本作がバート・レイノルズの遺作となってしまった。そして本作は、まるでバート・レイノルズ自身のドキュメンタリーのような映画である。
 かつて映画スターとして一時代を築いたものの、現在は落ちぶれたヴィック・エドワーズ。そして友人・知人は亡くなったり去ってしまったり、さらに愛犬までも、安楽死させることになってしまう。

 そんな絶望の淵に佇むヴィックの元に、ある映画祭から功労賞受賞の招待状が届くのであった。はじめは興味のなかったヴィックだったが、歴代受賞者がイーストウッド、デニーロ、ニコルソンと聞いて参加する。だが本当は映画オタクの若者による自主上映会のような映画祭だった。腹を立てたヴィックは、すぐに帰り支度をして、空港に向かうのだが、会場は故郷のノックスビルの近くで、彼の胸に懐かしい思い出が去来する。

 時々若かりし頃のバート・レイノルズの映画シーンと、年老いたヴィックを重ねて写す映像がユニークで面白い。そして軽快な音楽が実に良かった。
 老いた映画スターのヴィックは、落ちぶれた自分自身を否定するように過去の栄光と思い出を重ねながらかろうじて生きている。現実でも年寄りの大半がそんな生き方に頼っているかもしれない。しかし時間は容赦なく流れてゆき、過去には戻れないのだ。それを悟ったとき、彼は残り少ない人生を前向きに生きてゆくことになるのだ。

評:蔵研人

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