最初の晩餐
★★★☆
製作:2019年 日本 上映時間:127分 監督:常盤司郎
父(永瀬正敏)の通夜に集まった家族が、父が日記帳に残した料理を食べながら、父が生きていた頃の回想をしてゆくというお話。舞台はほぼ実家の部屋の中だけ、そして通夜と葬儀の二日間を濃密に描いた会話劇なのだが、かなり回想シーンが織り込まれているので退屈しない。
実母と別居していた父が再婚した義母(斉藤由貴)は、やはり再婚でシュン(窪塚洋介)という中学生を連れてくる。まだ小さかった麟太郎(染谷将太)は、すぐに仲良くなるのだが、姉の美也子(戸田恵梨香)は、なかなか心を開けない。
だが父と母の努力で、やっと家族全員の心の扉が開かれ平和な時が流れるのだが、ある電話一本によって全てが崩壊してしまうのである。その電話の内容は一体何だったのか。まだ子供だった麟太郎と美也子には、その内容が知らされないまま時が過ぎていった。だが全てを知らされた青年のシュンは、ショックのため家を出てしまう。
これらの謎は通夜の深夜に、義母によって全て明かされることになる。観客にとってこの秘密は、大体想像出来る範囲内であり、大きな驚きはないのだが、ストーリー内の二人(麟太郎と美也子)にはかなりショックだったようだ。
本作のテーマはぼんやりとしているのだが、最近よくある家族の有り様とか、血縁と義理の違いなどなのだろうか。ただ義母の父に対する愛の形や美也子と夫、麟太郎と恋人との関係などがぼやかされているので、今ひとつはぐらかされている気分でもある。だが、染谷将太・戸田恵梨香・斉藤由貴・永瀬正敏・窪塚洋介などの芸達者な役者達と、子役達の演技が光り輝いていて十分見応えが合ったことも間違いないだろう。
評:蔵研人
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