最愛の子
★★★☆
製作:2014年 中国・香港 上映時間:130分 監督:ピーター・チャン
実話を元に創られたヒューマン作品である。また本作が創られた当時の中国では、まだ一人っ子政策が施行されていたということを念頭に、この作品を観る必要がある。
3歳の息子ポンポンが誘拐されるところから始まる。さらに警察の捜索だけでなく、独自にインターネットを通じて息子の消息に関する情報を集める父親。しかしいろいろな反応はあったが、そのほとんどがガセネタで、詐欺まがいばかりだった。そんな毎日を続けているうちに、あっという間に3年間も経過していた。そんなある日、ついに中国北部の農村で息子を見つけるのだが、息子のほうは覚えておらず、育ての親との激しいもみ合いとなる。
ここまでが前半で、それなりに見応えがあったのだが、農村で逃げるシーンが少しクド過ぎたね。また後半部分から急に農村の育ての親が主役になっていろいろ動き回るのだが、なんとなく馴染めない。とはいえ終盤にかけては、だんだん彼女に同情的になるのだが、前半との落差が大き過ぎてすんなりと溶け込めないのだ。そして中途半端なラストにも感情移入できず、ついに最後まで涙を流す時間がなかった。
もちろん決して悪い映画ではなく、中国人の拝金主義、自己主張、人身売買、さらには一人っ子政策に対する批判、などが織り込まれた立派な映画である。ただ実話に忠実すぎたためか、ややストーリー性に欠けていたところが今ひとつだった。
評:蔵研人
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