25年目の弦楽四重奏
★★★☆
製作:2012年 米国 上映時間:106分 監督:ヤーロン・ジルバーマン
ダニエル、ロバート、レイチェル、ピーターの4人は、弦楽四重奏団を結成して25周年を迎えようとしていた。ところが、チェリストのピーターがパーキンソン病を患い、メンバーたちに引退を申し出る。残された3人のメンバーは動揺し、憤りや嫉妬、ライバル意識、家庭の問題など、それまで抑制していた感情や葛藤が溢れ出し、完璧なはずのカルテットに不協和音が鳴り響くことになってしまう。
ウォーケン、ホフマン、キーナーと名優たちが顔を合わせ、演技だけではなくそれぞれの存在感をも競い合う。そして四重奏団員という難しい役柄をこなしながら演奏も共鳴させ、さらには25年間の人間関係も巧みに紡いでゆくのである。
それにしても長期間続いた仕事のバランスが崩れると、たちまちにして全体がひび割れしてしまうものなのであろうか。人間とは実に繊細で、まるでガラス細工のような存在なのかもしれない。だから戦争というものも、ちょっとしたバランスの崩れから発生してしまうのでだろう。
そしてオープニングとラストがメビウスの輪のように繋がって、音楽で締めくくるところがなかなか素晴らしかった。ことにベートーヴェンファン、クラシック音楽ファンにとっては必見の映画かもしれない。
評:蔵研人
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