響-HIBIKI-
★★★☆
製作:2018年 日本 上映時間:105分 監督:月川翔
「マンガ大賞2017」で大賞を受賞したコミック『響~小説家になる方法~』を実写化した映画である。
突如天才女子高生の鮎喰響が出版社に原稿を送る。そしてその内容の圧倒的な素晴らしさに、編集者だけではなく文壇関係者達も驚愕し、なんと芥川賞と直木賞のダブル受賞を果たしてしまうのである。
この天才少女・響を演じたのが、欅坂46の平手友梨奈で映画初主演だというのだから、こちらもある意味天才的な演技力ではないか。それとも、あのムスッとした雰囲気が彼女の素なのだろうか。
それにしても響は文学的な天才というだけではなく、喧嘩も圧倒的に強いし、屋上から飛び降りても死なないし、踏切の中で立ちん坊しても直前で電車が止まってくれるし、まるでスーパーマンか魔女のようではないか。そして家庭の臭いが全くしないのだ。
一体これらをどう解釈すれば良いのだろうか。マンガだからと割り切ってしまえばそれまでだが、何か意味がなくては納得できない人も多いだろう。そのあたりをもう少し整備すれば、もっと評価が上がったかもしれない。
さて最後に芥川賞と直木賞のダブル受賞だが、基本的に時期をずらして取得することは出来ない。つまり芥川賞・直木賞ともに一度受賞した作家は、今後芥川賞・直木賞の候補者から外されてしまうからである。ただし同時期にダブル受賞することは可能であり、過去にも双方にダブルノミネートされた作家が3人いるという。ただし誰もダブル受賞には至らなかった。
そもそも芥川賞は新人かつ純文学のジャンルから選ばれ、直木賞はベテランかつ大衆文学のジャンルから生まれる事になっている。また出版社の経営的判断からも、一冊の本だけではなく多くの本が受賞した方が良いに決まっている。だから芥川賞2名、直木賞2名で、かつ話題性を持った著者の作品と言ったパターンが一番望まれているはずだ。従ってダブル受賞は理論的には可能でも、現実的にはまずあり得ないだろう。
評:蔵研人
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