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2021年1月16日 (土)

風の電話

★★★☆

製作:2020年 日本 上映時間:139分 監督:諏訪敦彦

 『風の電話』とは、岩手県上閉伊郡大槌町の海(三陸海岸)を見下ろす丘にある「ベルガーディア鯨山」内に置かれた私設電話ボックスである。この電話は電話線には繋がっておらず心で話すことになっている。だから来訪者は、電話で亡き人に思いを伝えたり、ノートに気持ちを記載したりするようである。
 そもそもは、庭師の佐々木格氏が、2010年に死去した従兄ともう一度話をしたいとの思いから、海辺の高台にある自宅の庭の隅に白色の電話ボックスを設置したことに始まる。その後2011年3月11日の東日本大震災で、佐々木氏は自宅から浪板海岸を襲った津波を目にした。そして生存した被災者が震災で死別した家族への想いを風に乗せて伝えられるようにと敷地を整備し、祈りの像や海岸に向かうベンチを置き「メモリアルガーデン」を併設した上でこの施設電話ボックスを開放したという。

 本作は東日本大震災で家族を亡くした女子高校生のハルが、広島にある叔母の家から高校へ通うところから始まる。ところが帰宅すると叔母が倒れていて、緊急入院することになってしまう。眠っている叔母を残して病院を出たハルは、これまで蓄積していた家族への思いを込めて泣き叫ぶ。そしてここから心が切れたようになり、当てのない旅に出ることになるのだった。
 旅先で知り合うのは良い人ばかり、だと思ったら三人組の不良たちに囲まれて困ってしまうのだが、そこに通りかかった謎めいた森尾という中年男性に助けられる。ここから本格的なロードムービーが展開されるのだが、森尾の故郷福島を経由して岩手の実家跡へ、そして大槌町にある風の電話へと引き込まれて行くのである。

 良い映画だと思うのだが、序盤が説明不足であり、少女の暗さばかりを強調し過ぎているところが分かり難いし、音声の収録が今ひとつで何を喋っているのかよく聞こえないのだ。またストーリー展開が強引だったり、端折られ過ぎていたりと、何となくご当地映画または素人映画という雰囲気がプンプンと漂っていたのはいただけない。ただ主人公のハルを演じたモトーラ世理奈の、死人のような生めいた仕草は演技力なのか素なのかよく分からなかった。

評:蔵研人

 

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