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2020年12月10日 (木)

家族を想うとき

★★★☆

製作:2019年 英・仏・ベルギー 上映時間:100分 監督:ケン・ローチ
 
 出演者のほとんどが素人だというのだが、それにしてはなかなかの芸達者揃いだ。ことに嫌われ上司役は警察官だというのだが、本当かな…。
 さて本作は短気で失業中だった父親リッキーが、フランチャイズの宅配ドライバーとしての面接を受けるところから始まるのだが…。実は母親のアビーがパートタイムの介護福祉士として、患者の家々を飛び回っているため、小学生の娘は淋しい想いを募らせてゆき、高校生の息子は反抗的な態度が続いているのだ。
 
 やっと働き始めて、家を建てることに猪突猛進しているリッキーだが、週6日で14時間勤務。それもトイレにいく間もないほどの激務に追いまくられている。また妻も何軒も掛け持ちの介護士で二人とも帰宅が遅く、クタクタに疲れ切っている。だが多額の借金も残っており、必死で共働きしても生活は良くならず、家族はバラバラらなるばかりなのだ。
 
 娘は素直で可愛いのだが、息子のほうは休学になったり万引きで逮捕されたり、家出したりとなかなか手に負えない。そして宅配の仕事も、なかなかままならない。…と最初から最後まで辛い状況が続くのだが、自家用バンで家族全員で患者の家に行くシーンだけは、一筋の光が刺したように感じた。

 本作では、母親と娘には好感が持てるのだが、父親と息子に多くの問題があるようだ。なにせ彼等は他人のことを考えず、自己主張ばかりが強過ぎる。そもそも初めてチャレンジする宅配事業のため、金もないのに新車のバンを無理矢理購入したときから、この家族の不幸は始まったのではないだろうか。娘がバンのキーを隠した気持ちが痛いほど分かった。
 そして尻切れトンボのような形で締めくくったラストシーンについては、仕事に出かけるのか、生命保険をあてにして事故死に向かったのか、観る人々にその解釈を委ねたのだろうか。


評:蔵研人

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