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2020年10月12日 (月)

リチャード・ジュエル

★★★★

製作:2019年 米国 上映時間:131分 監督:クリント・イーストウッド

 1996年アトランタ五輪開催時に起きた「爆破テロ事件」を題材にしたサスペンス映画である。当時警備員をしていたリチャード・ジュエルが、公園で不審なバッグを発見する。そのお陰で多くの人の命が救われ、彼は英雄視されるのだが、その裏でFBIは第一発見者であるジュエルを容疑者として捜査を開始するのだった。

 それを現地の新聞社とテレビ局が、先走って実名報道してしまったため、一夜にしてジュエルは英雄から犯人に仕立てられてしまうのである。そして自宅は報道関係者数十名に取り囲まれて、全く身動きもできない状況へと陥ってしまう。そんな最悪の状況の中で、ジュエルと旧知の弁護士ブライアントが立ち上がるのであった。

 さすがクリント・イーストウッド監督作品に外れはなく、とても感動的で良い映画に仕上がっている。ただジュエルの風貌や歪んだ正義感、変人的な趣向、長続きしない職場など、普通の感性を持っている人なら、何となく感情移入し難い感があることも否めない。まあFBIもそのあたりの状況に囚われて、彼を容疑者扱いしてしまったのかもしれないね…。

 それにしても、マスコミたちの大騒ぎは、よくある話だが、名誉棄損で訴えたくなるよな。それに起訴はされなかったものの、家宅捜査や盗聴までしていたFBIにも賠償責任はあるはず。それと弁護士報酬はどこから捻り出したのだろうか…。

 そんなことを考えながら、この映画のエンドロールを眺めていた。それでよく調べてみたら、免罪後、リチャードは、主にNBC NewsとThe Atlanta Journal-Constitutionに対して訴訟を起こし、正式な謝罪を主張。莫大な和解金を得て、その多くは弁護士に流れていったということである。そりゃあそうだよね。誰がタダ働きなどするものか。一方あの巨体のジュエルは、糖尿病の合併症で心不全とになり、残念ながら44歳の若さで亡くなってしまったという。

評:蔵研人

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