希望のかなた
★★★★
製作:2017年 フィンランド 上映時間:98分 監督:アキ・カウリスマキ
シリアのアレッポで空爆に遭い、家族を失って難民となった青年・カーリドの話で始まる。そして同時並行的にヘルシンキでシャツの卸業を営むヴィクストロムの話が続き、後半からはこの二人がめぐり逢い、ひとつの話として結合してゆく。
本作はフィンランド風のユーモアで包みながら、移民問題について厳しく社会を批判したアイロニー劇と言えよう。官僚的で冷ややかな移民局員、執拗に移民たちに暴力を振るうネオナチたち。だがその一方で、見ず知らずの移民者を助けてくれる優しい人たちもいる。どこの国も同じかもしれないが、フィンランドとは、そうした多様な人々が暮らしている国なのだろうか…。
本作の原題は『The Other Side of Hope(希望の向こう側)』であり、「希望と絶望の狭間」或いは「希望の先にある現実」とも受け取れる気がする。またラストシーンは意味深で、良くも悪くも考えられるのだが、はっきり描かないところに好感を持てる。それにしても、時々登場するミュージシャンたちの歌と音楽が実にしっくりとしていたよね。
評:蔵研人
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