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2020年8月12日 (水)

ハプニング

★★★

製作:2008年 米国 上映時間:91分 監督:M・ナイト・シャマラン

 ジャンルとしては、サスペンス、ホラー、スリラー、パニックを足して平均化したような映画である。監督がM・ナイト・シャマランということで、期待感を持ってレンタルして観たのだが、いまひとつ出汁の効かないスープのような作品で、のめり込むことが出来なかった。

 ある日突然セントラルパーク周辺で異常現象が勃発。なぜか人の動きが急に止まったかと思うと、大勢の人々が原因不明の自殺をし始めるのである。はじめ政府はテロリストの攻撃と判断し、近隣の人々に避難要請を発動する。
 そこで主人公の高校教師エリオットは妻のアルマを伴って、親友ジュリアンとその娘ジェスの4人で列車に乗って逃避するのだった。ところが列車は目的地まで行かずに、途中の田舎駅で停車したまま動かなくなってしまうのである。

 ここまでは、これから先一体どうなるのかという不安と、なぜこのような現象が起こったのか、という疑問で興味津々となるのだが、この後が全くストーリーになっていないのだ。急に創作意欲がなくなってしまったのか、アイデアが枯れてしまったのか、その失速ぶりが凄まじい。
 
 また親友ジュリアンとその娘ジェスも含めて、殆どの登場人物の役割が無意味だし、妻アルマが抱える葛藤についての説明も全くない。そして不可解な自然現象についても、植物から人間への攻撃ということだけを匂わせるだけで、結局は「神の啓示」ということで括り、無理矢理終わらせてしてしまった。それにしてもなんと中途半端で、味の悪いエンディングであろうか・・・。

評:蔵研人

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