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2020年7月18日 (土)

世界一キライなあなたに

★★★★☆
製作:2016年 米国 上映時間:110分 監督:テア・シャーロック

 本作のストーリー自体は創作である。だがモチーフになったのは、全身麻痺になった英国の元ラグビー選手が、スイスの自殺幇助機関「ディグニタス」で安楽死を希望し、両親の許可を得て命を絶った…という実話らしい。
 
 超セレブな家に生まれ、若くして仕事でも大成功し、スポーツ万能、当然女性にモテモテなウィル。彼はある晩、土砂降りの中、タクシーを拾おうとしてバイクに轢かれて脊髄損傷に陥ってしまうのであった。
 一方で貧しい大家族の中で育ったルーは、6年間もカフェの店員をしていたのだが、店が廃業になり失業してしまう。生活に困ったルーが、求人センターである仕事を紹介してもらう。それは身体障害者の世話係だが、車の運転と食事の介助だけで高給を貰えるという。それを聞き、ルーはすぐに面接に行くのだった。

 そこでウィルとルーが初めて出逢うのであるが、最初ウィルはルーに冷たく接するだけであった。こんな偏屈で意地の悪いウィルに辟易し過去に4人の介護人が辞めていたのである。しかし生活のかかったルーは、必死で働き続けるしかなかった。
 そんな介護ワークが数日間続くのだが、ある日一緒にDVDを観たルーの感想が気に入ったのか、ウィルの頑なな心の襞もほぐれ始めるのである。

 こんなストーリー展開で、次第に二人は恋愛感情のようなものを抱き始めるのだが、ウィルは安楽死の選択を翻そうとはしない。一体どのような形で、二人の気持ちを収束するのだろうか。興味津々でスクリーンから目が離せないまま、意外な結末を迎えるのであった。
 
 キャストよし、映像よし、音楽よし、でほぼ満点に近い映画なのであるが、結末だけは賛否両論に分かれるかもしれない。それはそれとして、何と言ってもヒロインのルーを演じたエミリア・クラークの存在があってこそ、の映画だったのではないだろうか。決して美女ではなく、どちらかと言えばチビで小太りのスタイルなのだが、彼女の全身からほとばしる人間力が半端ではないのだ。そしてあの眉毛の下がった表情こそ、私の理想の女性像と重なってしまうのである…。

評:蔵研人

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