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2020年5月の記事

2020年5月29日 (金)

ファンタスティック・フォー 銀河の危機

★★★☆
製作:2007年 米国 上映時間:92分 監督:ティム・ストーリー

 本シリーズの2作目であり、初回作の続編にもなっている。X-MENと似たような映画である。ただファンタスティック・フォーは4人の超能力者集団だが、X-MENのほうは遥かに人数が多く、しかも組織化しているところが異なる。従ってX-MENのほうがいろいろなストーリー構成が可能であり、シリーズ化し易いことも確かであろう。

 リーダー格のリードは体がゴムのように伸び、その恋人スーは透明化することと、バリアーを張る能力を持つ。そしてスー女の弟ジョニーは炎を発して、空を飛ぶ能力を持つ。そして友人のべンは、岩石のような肉体で超怪力を発揮する。

 本作は世界各国で異常気象が頻発する中、宇宙から謎の飛行体『シルバーサーファー』が来襲。4人の超人の中で最強・最速のジョニーがこれを追いかけるが、なかなか追い付けないまま、戦いにも簡単に破れてしまう。この銀色に光る生命体『シルバーサーファー』が実にかっこいいし、本作の目玉商品でもある。ただ彼には一つだけ弱点があった。

 このかっこいいサーファーのお陰で、続編にしてはなかなか見応えのある展開に終始していたが、何かが物足りないのだ。たぶんアクションシーンに特化し過ぎて、心理的な見どころがほとんどなかったからかもしれない。

評:蔵研人

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2020年5月26日 (火)

蠢動

★★★
製作:2013年 日本 上映時間:102分 監督:三上康雄

 何となく黒澤明を意識したような時代劇で好感が持てるのだが、何かが足りないのだ。若林豪、目黒祐樹、中原丈雄などのベテラン勢がいい味を出していたのは否めない。だがやはり黒澤映画の常連だった三船敏郎、仲代達也、志村喬などの超大物俳優が不在であることが一つ。もう一つは、クライマックスの雪上での殺陣に全く緊迫感が感じられなかったことである。やはり時代劇慣れしている若手俳優不足が原因であろうか。時代の推移とは言え、日本映画から時代劇俳優が消えつつあるのは寂しい限りである。

 本作は幕府から剣法指南役という名の隠密を送り込まれた山陰小藩の悲劇を描いている。ただストーリーに深みがなく、藩の秘密を握った隠密を殺害し、その罪をある藩士に負わせるという、よくある単調なパターンだけで構成されているのが残念であった。そして全般的に暗過ぎるし、全く救いのない後味の悪さも気に入らない。

評:蔵研人

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2020年5月22日 (金)

宮本武蔵 三船敏郎版三部作

製作:1954~1956年 日本 上映時間:三部計301分 監督:稲垣浩

 宮本武蔵映画といえば、内田吐夢監督、萬屋錦之助主演の五部作のほうが印象的なのだが、本作・三船版のほうが先に製作されているのだ。こちらは未鑑賞だったので、年末にTV放映されたものを録画しておいた。だがそれを鑑賞するタイミングを失い、二年後にやっと録画した本作を観ることになったのである。
 五部作の萬屋版より上映時間が短いため、吉岡一門をはじめ、宝蔵院、柳生家との戦いがだいぶ省略されていた。またなぜか第一部では三國連太郎が演じていた本位田又八を、第二部では堺左千夫が演じているのだ。なにかトラブルがあったのだろうか。

 第一部は青年時代の暴れん坊武蔵の悪蔵ぶりに始まり、捕らえられ姫路城の天守閣に閉じこめられて、文を学び成長するまでを丁寧に描いている。第二部では宮本武蔵と名乗り、武者修行の旅をはじめるのだが、いきなり宍戸梅軒と戦ったかと思うと、今度はまたまたいきなり吉岡道場に殴り込みをかけているのだ。

 ここではサブタイトル通り『一乗寺の決斗』がメインテーマなのだが、当主を失った吉岡一門が幼い又七郎を擁して復讐戦に臨むという話にはなっておらず、ここではじめて武蔵と吉岡清十郎が戦う設定になっていた。まだこの時代には、幼子を斬るという映像は憚られたのかもしれない。

 そして第三部『宮本武蔵 完結篇 決闘巌流島』に続くのだが、ここでは既に第二部から登場している佐々木小次郎にかなり時間を費やしている。佐々木小次郎役は鶴田浩二が心身ともに完璧に成り切っていて、実に高感度で主役の三船を食ってしまうほどの存在感を漂わせていた。また全編に登場したおつう役の八千草薫と朱実役の岡田茉莉子も、それぞれの個性を生かした役柄に徹していて実に清々しい。

 本作は登場した殆どの役者が亡くなっている66年前の作品なのだが、役者たちの演技や映像は全く色あせることなく、ほとんど違和感を感じない。それどころか現代ではなかなか見つからない時代劇風景を満喫させてくれるのだ。ただこの頃に創られた時代劇には、刀同士がぶつかり「キーン」という音や人を斬る「ズバッ」という音などがないので、殺陣シーンに全く迫力が感じられなかったのが残念である。

評:蔵研人

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2020年5月19日 (火)

未来のミライ

★★★☆

製作:2018年 日本 上映時間:98分 監督:細田守
 
 本作は第91回アカデミー賞にノミネートされたアニメーションである。ストーリーは、”くんちゃん”という甘えん坊の小さな子どもの日常と成長を描いたファンタジーで、誰もが小さいときに経験するであろう体験を淡々と綴っている。

 本作がファンタジーたる所以は、くんちゃんが我がままになる都度、未来の妹が現れたり、過去の曾おじいさんと会ったりすることである。なんとなく『さびしんぼう』や『千と千尋の神隠し』のような雰囲気が漂う。

 また本作は単なるファンタジーアニメではない。小さな妹へ両親の愛情を奪われたことに嫉妬し、戸惑う男の子の心理状態を巧みに描きながら、昔の人の偉大さを称えたり、いつの時代も繰り返えされる人の営みなどを描き、深みの感じられる作品に仕上がっているのだ。ただくんちゃんの喋り方にはやや難があったが、幻想的な音楽と美麗な絵のアンサンブルはとても素晴らしかった。
 
評:蔵研人

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2020年5月15日 (金)

ワイルド・スピード SKY MISSION

★★★☆

製作:2015年 米国 上映時間:138分 監督:ジェームズ・ワン 

 カーアクションが売りの本シリーズは、回を追うごとに荒唐無稽でド派手に染まって行くようだ。とにかく車ごと飛行機から飛び降りてパラシュートで着地とか、断崖絶壁から車で飛び降りても怪我一つしないとか、車で超高層ビルの窓から窓を飛び移るとか、もう人間技を遥かに超越してしまった。

 そして主人公が大勢いて、それぞれが勝手気ままに動き回っているので、全く感情移入できないし、悪人役のジェイソン・ステイサムも、まるで不死身の超人並みだ。これでは全く示しがつかないし、観客のイライラも治まらない。ネットではかなり評価が高いが、私自身はもうお腹一杯で、もう次回作を観ることはないだろう。

 
評:蔵研人

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2020年5月12日 (火)

マルティニークからの祈り

★★★☆
製作:2013年 韓国 上映時間:131分 監督:パン・ウンジン

 韓国のドキュメンタリー番組で紹介された衝撃の実話だと言うのだが、かなり大袈裟に描かれているような気がした。夫の友人に依頼され、金の原石だと聞かされてフランスまで荷物を運んだ韓国の主婦ジョンヨンの話である。
 彼女はオルリー空港の税関でオロオロ・キョロキョロし過ぎて怪しまれ、突然逮捕されてしまう。なんと彼女のカバンの中身は金の原石ではなく、麻薬がぎっしり詰まっていたのだった。

 その後ジョンヨンは、祖国から1万2,400キロも離れたマルティニークの刑務所に送られてしまう。そしてさんざん苛められ・辱められるのだが、全く言葉が通じないため、言い訳ひとつ出来ずどうすればよいのかも分からないまま月日だけが経過してゆく。またフランスにある韓国大使館に問い合わせても、通訳の世話も裁判の手続きなども含めて何も助けてくれない。それどころかうるさがられて無視される始末。

 最後は感動シーンで締めくくってあるし、なかなか出来の良い映画だと思うのだが、なにせ大使館員のいい加減さと、刑務官の苛めなどが、余りにも酷過ぎて本当なのかと疑いたくなってしまう。と言うよりも、イライラが募ってきてだんだん観るのが辛くなってしまうのだ。
 また韓国のマスコミの力のなさ、そして逆にネットの炎上の凄まじさに、「正面ではダメ、裏口に回れ」的なこの国の実態を再確認した気がする。

評:蔵研人

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2020年5月 8日 (金)

アマンダと僕

★★★★

製作:2018年 フランス 上映時間:107分 監督:ミカエル・アース
 
 主人公と姉と姪のアマンダとの心温まる家庭的な映画なのかなと思っていたら、公園で起こったテロに巻き込まれて姉が急死。更には恋人や友人まで腕に大怪我を負ってしまい、アマンダの面倒も見なくてはならなくなる。まさに急転直下の絶望的な展開に、なかなか心がついて行けない。

 だがここからが本格的なストーリーとして紡がれてゆくのである。小学1年生アマンダを演じる子役は、むちっとしていてフランス風の美少女とはかなりかけ離れているし、身体が大きいのか4年生程度にしか見えない。これでは余りのめり込めないかなと感じていたのだが、実はなかなか聡明で自己主張もできる強い娘をしっかり表現できる演技派の子役であった。

 数年前にフランスで頻繁に発生したイスラム過激主義者によるテロ事件を核にしながらも、同時に離婚率の高い中での子育ての問題にも深くメスを入れている。だからと言って、決して強引ではなく粛々と或いは淡々とした趣きでストーリーが流れてゆくのだ。

 だが決して後ろ向きで憂鬱な映画ではない。と言うよりは、ある意味で光が溢れていると言っても良いだろう。家族を失った悲しみはリアルに伝わってくるのだが、それでいて何かとても美しいものを感じる作品である。その象徴こそが、ウィンブルドン選手権でのラストシーンなのではないだろうか。ここで思わず、私は一滴の涙を流さずにはいられなかった。


評:蔵研人

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2020年5月 3日 (日)

国際市場で逢いましょう

★★★★☆

製作:2014年 韓国 上映時間:127分 監督:ユン・ジェギュン

 朝鮮戦争中に米軍の船で逃亡途中、父親と妹と生き別れた長男ドクスは、母親と2人の弟妹の3人で避難民となる。そして釜山で店を営む叔母を訪ね、そこで暮らすことになるのだった。ドクスは子供ながらも、父親の残した「お前は家長になるのだから家族を頼む」という言葉を胸に、ドイツの炭鉱・ベトナム戦争などに参加して家族のために命を張る日々を続けてゆく。

 本来は貧困と不運に染まって暗い作品になりがちなのだが、ドクスの逞しさと親友ダルグのお茶目さによって、陽の当たる作品に仕上がっているところが嬉しい 。さて自分のことは後回しにして、親や弟妹のために命懸けで働く、と言った歴史は過去の日本も同様で、本作を観ながらも亡父の影が蘇り、熱い涙が留まらなかった。
 どこの国も昔の人は偉かったよね。そしてそうした人たちのお陰で、現代の私たちが平和に暮らしているのであろう。ともかく合掌するばかりだ。「ご苦労様でした、そしてありがとうございました」

 ベトナム戦争での韓国軍のイメージについては、反論がない訳ではないが、それを除けば余りにも良い映画だったので、そこは不問に付すことにしたい。最近連続して数本の韓国映画を観たのだが、ほとんど外れなしで実に気分が良い。出来れば最近ギクシャクしている日韓関係が、もう少し改善されればもっと良いのだが・・・。

評:蔵研人

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