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2020年2月23日 (日)

時の扉とシンデレラ

★★★☆
著者:ヴィクトリア・アレクサンダー

 なんともくすぐったい様なロマンチックなタイトルではないか。それもそのはず、本書はハーレクイン文庫エロティック・コンテンツであり、著者はこれまでに20作以上のヒストリカル・ロマンスを世に送りだしている売れっ子女性作家なのである。
 さてハーレクインには、次のお約束があることはご存じだろうか。
1.どんな作品も必ずハッピーエンドで結ぶ
2.ヒロインは基本的に前向きで、美しさと強さを兼ね備えた女性であること
3.ヒーローは当然ハンサムで、財力・権力・知力のいずれも申し分のない男性であること
 つまり王道のラブストーリーだからこそ、女性読者たちは安心してその世界に没頭し、疑似恋愛を楽しめるのであろう。だが男性たちには非現実でばかばかしい小説に映るかもしれない。ただタイムトラベルファンにとっては、ハーレクインにはそこそこ没頭できるタイムトラベルロマンスが多いので馬鹿にすることは出来ないのだ。もちろん本書も大いに楽しめるはずである。

 本作は1995年の米国で暮らし、恋に縁遠かった26歳のヒロイン・マギーが英国旅行中に、1818年の英国にタイムスリップしてしまうお話である。そしてそこで出会ったハンサムな伯爵と恋に落ちるという、よくありそうなお話なのだ。
 このお話でタイムマシンの役割を果たしたのは、霧のロンドンに現れたアンティークで魔訶不思議な雰囲気の馬車である。だがこの馬車がタイムスリップしたのは、1995年からピッタリ177年前ではなく、そこから1か月間前のロンドンだった。と言うことは、1か月後にまた同じ場所に馬車が現れて、マギーはまた元の世界に戻るという理屈になるのだろうか・・・。

 主な登場人物はヒロイン・マギーのほか、アダムこと第七代リッジフィールド伯爵とその妹リディアであり、バックグラウンドもほぼアダムの屋敷の中という構成になっている。もちろん舞踏会やそこで知り合った数人の男女との絡みもあるのだが、それらを全て加えても約10名程度の配役に過ぎない。まるで舞台劇のようなこじんまりした世界なのであるが、そのお陰で登場人物の名前が覚えやすかった。

 なにせエロティック・コンテンツと銘打っているのだから、エログロに落ちない程度の子細な性描写と、燃えるような恋心とドロドロした猜疑心の心理描写が延々と続いて行く。また「マギーは未来に戻るのか否か」もだんだん気になってくる。
 そしてラストの大団円では、きちっとタイムトラベルもののお約束を守ってくれたではないか。だから男性読者たちでも、たまにこんな恋愛小説を読んでも決して損はしないだろう。さらにもしリディアがヒロインとなる続編が創られれば、是非とも読んでみたいものである。

評:蔵研人

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