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2020年1月20日 (月)

バイス

★★★☆
製作:2018年 米国 上映時間:132分 監督:アダム・マッケイ
 
 タイトルの『vice』とは、「vice president(副大統領)」のように役職の前に付く場合は「副;代理」を意味するのだが、単独の名詞としては「悪徳;悪玉;欠陥」といったネガティブな意味も持っている。たぶん本作は、その双方の意味を含んでいるのであろう。
 
 本作は実話を下敷きにして、ジョージ・W・ブッシュ政権で副大統領に就任したディック・チェイニーの半生を皮肉を込めて描いているようだ。通常副大統領とはほぼ飾り物で、大統領に何かがあった場合の非常口的な役割しかない。ところが彼の場合は、史上最強の副大統領、あるいは影の大統領と呼ばれたくらい権力を掌握していたという。そして少々おつむの弱そうなブッシュを巧みに洗脳して、あの悲惨な湾岸戦争へと導いた張本人とも言われているのである。

 本作は第91回(2019年)アカデミー賞8部門にノミネートされ、最終的にはメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞している。それもそのはず、まず主演のクリスチャン・ベールが、なんと20キロ近く増量したり老け顔に変身しているではないか。
 さらにラムズフェルド役のスティーブ・カレル、ブッシュ役のサム・ロックウェル、パウエル国務長官役のタイラー・ペリーなども、まさに本物そっくりの再現度を実現しているのである。

 またこの映画を観ていると、1960年代から現代までの米国政界の内幕や権力構造をパラパラと垣間見ることが出来る。まさにこれこそ「社会派政治ドラマ」だと思い込んでジャンルを調べたら、なんと「コメディ」と記載されているではないか。
 実ははこの『バイス』という映画は、悪徳政治家たちの権力ゲームを笑い飛ばすという趣向の、過激なブラック・コメディということらしい。それにしても現存している大物たちを、これだけ皮肉たっぷりに批判できる米国という国の懐の広さには感心してしまうよな・・・。

評:蔵研人

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