EXIT
★★★☆
製作:2019年 韓国 上映時間:104分 監督:イ・サングン
毒ガスが蔓延した都市を舞台に、高層ビル群の中を跳び渡りながら、迫りくる毒ガスから逃げ抜く男女の奮闘を描いたパニック映画である。毒ガスを怪獣に例えれば、一種のモンスターパニックかもしれない。しかし毒ガスは生物ではないので武器で死ぬことはない。
ところがその正体が解明され、毒ガスを消滅させる方法が見つかるのだが、それはかなり終盤になってからある。だから全編にわたって、ただただ毒ガスから逃げるのみ。とにかく高層階を逃げて逃げて逃げまくって、救助隊のヘリに助けを求めるより方法がないのだ。
なにしろスピード感とパワーに満ちていて、笑いあり涙ありドキドキ感も満載で、かつ家族愛とちょっぴり甘酸っぱいロマンスも鏤められている。とにかくいろいろな要素が織り込まれた欲張りな映画であることは間違いない。
さらにヒロインの美しいだけではなく、しゃきっとしてかつ清々しくいじらしい心情がとても素敵である。またパニック映画であるにも拘らず、ほとんど死人の描写がなかったのは珍しいね。
いずれにせよ、面白くて楽しくて家族揃って観れる映画だということは保証しても良いだろう。だがかなり展開が単調で、収束もほぼ予測の範囲内であったことは否めない。個人的には同じ韓国パニック映画なら、2017年に上映されたゾンビパニック映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』のほうが、予測不可能な展開だった分だけ面白かったと思うのだが・・・。
ところがこの映画は、韓国では5人に1人とも言える約940万人もの観客動員を記録する超ヒット作となったのである。ただ不思議なことに、なぜか日本では首都圏のマイナーな映画館を中心に、全国13館程度で上映されているだけなのだ。まさか韓国とヒビの入ってしまった現状の政治状況を反映している訳ではないと思うのだが・・・。
評:蔵研人
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コメント
ご無沙汰しております
元studioyunfat 現ALIQOUI film のしんです
10年前に当ブログで企画した00年代ベストテン 覚えてらっしいますでしょうか?
あれから10年経ちまして、今度は2010年代ベストテンという企画を立ち上げました
本コメントのリンク先記事をご参照の上、可能であれはご投稿いただけないでしょうか?
10年ぶりですが、是非またよろしくお願いいたします!
投稿: しん | 2020年1月 8日 (水) 09時07分