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2019年9月23日 (月)

嘘はフィクサーのはじまり

★★★

製作:2016年 米国・イスラエル 上映時間:118分 監督:ヨセフ・シダー

 自称フィクサーを名乗るノーマンは、ニューヨークのユダヤ上流社会へ食い込もうと、必死になって人脈づくりに奔走していた。そして嘘とはったりで虎視眈々と投資チャンスを伺いながら、イスラエルの大物政治家・エシェルの後をつけるのだった。そして偶然を装って超一流の高価な靴をプレゼントし、コネを得ることに成功する。

 それから3年後に、なんとそのエシェルがイスラエルの首相になってしまうのだ。そして出世したエシェルとパーティで再開し、大歓迎されるだけではなく、パーティに出席している著名人たちに首相の友人であると紹介されるのである。そして一挙に有名人となったノーマンには、次々と首相との仲介依頼が飛び込むのであった。
 ここまではノーマン・エシェル共に好調の日々だった。ところがある日、エシェルの政治生命が脅かされる致命的疑惑が巻き起こり、国際紛争へも発展しかけてしまうのである。そしてノーマンもこの疑惑に巻き込まれてしまうのだが・・・。

 主役・ノーマンを演じたのは、かつて二枚目役の代名詞だったリチャード・ギアだが、昔の面影は全くなく老いてフラフラしているようにしか見えない。なんとなく津川雅彦とオーバーラップしてしまう。
 ノーマンの役柄はフィクサーを装った詐欺師?というよりも、誇大妄想狂の好々爺のようである。そしてまるでホームレスのようでもあり、病的で生まれも職業も定かではなく、甥の弁護士のコネを頼りにしているだけのおしゃべりボケ老人にしか見えないのだ。
 
 果たしてリチャード・ギアが演じるべき役柄だったのか疑問を感じてしまうのだが、シニカルな政治コメディとして観れば、あれで良かったのかもしれないね。いずれにせよ、面白いようなつまらないような、摩訶不思議な映画であった。

評:蔵研人

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