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2019年8月21日 (水)

Laundry ランドリー

★★★★

製作:2001年日本 上映時間:126分 監督:森淳一

 思わず洋画かと勘違いしてしまいそうなタイトルだが、列記としたっきとした邦画である。タイトルの由来は、窪塚洋介が演じる主人公・テルが、コインランドリーの店番をしているところからきている。
 彼は幼い頃、頭部に傷を負い、脳に障害を残す青年であり、店番と言っても祖母の経営するコインランドリーで、洗濯物を盗まれないように見張り続けることが役割である。そんな単純な仕事であったが、過去の記憶を一切所持していない彼にとっては、そこだけが世界の全てであった。

 そんなある日、水絵という美女がはじめて利用しにやってくる。そこに彼女が置き忘れた洗濯物をテルが届けることになり、言葉を交わすことになるのだが、失恋して傷心の彼女は突然ふるさとの実家へ帰ってしまう。だがまた置き忘れたのか、捨ててしまったのか、血の付いたワンピースが残されていた。ここで一旦ストーリー展開は、テルから水絵の視点に切り替わってゆく。

 低予算だがなかなか感性の豊かな作品である。いろいろな人と人の出会い、苦しさ・悲しさ・無垢な心・優しさに、切なさが漂う新しい切り口の映画と言えるだろう。ハリウッドには絶対に太刀打ち出来ない邦画が、今後進むべき道の一つの選択かもしれない。

 主演の窪塚洋介の熱演ぶりには、盛大な拍手を送りたい。また投げやりな失恋女性役を演じた小雪も、ベストキャスティングである。ただ内藤剛志が演じた破天荒なおじさんに関しては、余りにも荒唐無稽であり得ない人物設定かもしれない。しかしながら暗くて無口な展開が多い中で、このような人物を練りこむことで、明るさと口当たりの良さが加わり調和のとれた作品に仕上がったのだとも言えるだろう。

評:蔵研人

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