アメリカン・アニマルズ
★★★☆
製作:2018年 米国 上映時間:116分 監督:バート・レイトン
2004年にケンタッキー州で、4人の大学生達が引き起こした「時価1200万ドルのビンテージ本強奪事件」を映画化した作品である。本作では実際にこの事件を実行した4人が頻繁に登場し、彼等のインタビューを交えながら、ドキュメンタリー風に展開してゆく。なかなか珍しい手法なのだが、本作より1年前に製作された『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』で既に用いられている。
本作では犯罪実行よりも、それに至る経緯とその準備などにほとんどの時間を費やしている。従って派手な強盗やアクションシーンは全くなく、司書のおばちゃんが手足を縛られる程度である。
また犯人たちは『オーシャンズ11』などの犯罪映画を参考に作戦を練るのだが、現実はそれほど上手くゆかないし甘くもない。それどころか終盤はドタバタの連続で、まるでおバカなコメディのような展開に終始する。だがそれが全く笑えないところに、この映画の虚しさと現実感が漂ってくるのである。
老人に変装して堂々と真昼間の図書館に侵入するまではかなり格好良かったのだが、そのあと予定が狂ってしまい急遽中止にしたのは正解だったかもしれない。だがもうそれでメンバーの気分はバラバラになり、翌日の繰り延べ実行は既に無理な状態だったのである。この心理描写を決して見逃してはならない。現実とはこんなものであろう。
評:蔵研人
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