31年目の夫婦げんか
★★★
製作:2012年 米国 上映時間:100分 監督:デヴィッド・フランケル
結婚31年目を迎えた熟年夫婦の結婚感と性を描いた作品である。これをあの仏頂面ボス・CMのトミー・リー・ジョーンズとメリル・ストリープが好演している。それにしてもメリルは流石だね。キャリャウーマンや悪女を難なくこなしたこと思うと、本作では可憐で自身のなさそうな普通の主婦を淡々と演じている。
本作は導入部で倦怠期の夫婦をさりげなく描き、あとはほとんど性科学ドクター(スティーヴ・カレル)のカウンセリングを受ける一週間のバカンスに終始する。だから主な登場人物も夫婦とドクターのほぼ三人、そして会話の多い舞台劇のような作品である。
結婚して約30年が過ぎ、子供たちも独立して二人だけで大きな家に住む老夫婦。寝室は別々で、夫は新聞を読み妻が朝食を作る。そして夫は妻のことは振り向かず、カバンを手にそそくさと会社に向かう。仕事が終わって家に帰っても、黙々と妻の作った夕食を食べ、ゴルフ番組を観ながらウトウトしてしまう。そして妻が片づけを終わると、二人は二階にあるそれぞれの寝室に向かうのである。
何の問題もなく結婚生活はうまく行っていると考える夫と、何もなさ過ぎる結婚生活に危機感を募らせている妻とのすれちがい。どこの国でも同じような老後の倦怠パターンを繰り返しているのかと笑ってしまう。他人ごとではないよな、と考える老年期の観客には面白い作品かもしれない。だが若い観客たちには退屈な映画なのかもしれない。
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