女神の見えざる手
★★★★☆
製作:2016年 米国・仏国 上映時間:132分 監督:ジョン・マッデン
それにしても凄い映画である。久々に度肝を抜かれた思いにうずくまっている。
映像・音楽・ストーリーのどれをとっても秀逸なのだが、何と言っても主役の敏腕ロビイスト、エリザベス・スローンの役にはまり切ったジェシカ・チャステインの熱演ぶりがハンパではなかった。極端に言えば彼女の演技力だけでも満点をつけたいくらい、凄まじい存在感とパワーに溢れ切っていた。
話の論点は、銃乱射事件などにより罪もない大勢の人々の命が奪われる悲劇を繰り返しながら、なぜアメリカでは銃規制がなかなか進まないのかということである。そして本作では、その内実に肉薄する女性ロビイストの鬼気迫る執念を、これでもかと言わんばかりに描いてゆく。
彼女は単なる正義感溢れるロビイストという訳ではない。それどころか平気で仲間を裏切ったり、法律ギリギリいや法を超えた盗撮・盗聴などにも手を染めている。その反動のためか、夜も眠れず興奮剤のようなものも常用しながら仕事に没頭しているのだった。
だが出る杭は打たれるが如く、裏切った古巣のロビー会社から、不正疑惑や私生活での問題を突きつけられ、銃擁護派議員が議長を務める聴聞会で窮地に追い込まれてしまうのである。ところが追い込まれたはずの彼女が、聴聞会終了間際に最後の切り札を切る。このシーンの凄いこと凄いこと。この映画を観ているほうも思わず固まってしまうほどなのだ。
少なくとも映画好きの人なら、絶対にこの映画を見逃してはならない。とにかく百聞は一見に如かずである。
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