クワイエット・プレイス
★★★☆
製作:2018年 米国 上映時間:90分 監督:ジョン・クラシンスキー
製作費が1700万ドルで、登場人物は約7人+モンスター3匹、主演は監督・脚本・製作総指揮の4役をこなしたジョン・クラシンスキーで、その妻役も実際の妻が演じている。なんとなく中小企業的な映画であるが、米国でのオープニングでなんと5000万ドルを超える興行収入を記録し、初登場第一位を獲得したのだという。
サブタイトルというかキャッチコピーは『音を立てたら即死。』であり、宇宙から飛来した怪物のために世界中が壊滅状態に陥っていた。この怪物は目が見えないのだが、逆に聴覚が異常に発達しており、どんな小さな音をも聞き漏らさずに襲い掛かってくるのだ。
まず冒頭で末っ子が、おもちゃをいじって音を立てたために、あっという間に怪物に襲われ殺されてしまう。そして生き残った家族4人と胎児のサバイバルシーンへと繋がって行くのである。
この映画では『音』を立てないことが肝になっていて、会話はほとんどなく全編が手話と字幕(英語と日本語)で進んで行く。ただどのくらいの音を立てると怪物がすっ飛んでくるのかは、全く明らかにされていない。ただ滝などの自然の大きな音には無反応で、その中では会話も可能なのである。また音を立てないため、全員が裸足で歩いているのだが、生活音を消すことは不可能であり、赤子の泣き声もさえぎることは出来ないのに、それらには余り敏感ではないのも解せない。
まあいちいちツッコミどころをあげつらっていてもきりが無いし、そもそも宇宙から飛来した怪物そのものがあり得ないことなので、おとなしく素直に鑑賞するよりないだろう。
序盤は淡々と流れてやや退屈だったが、留守番役の妻が急に産気づいてしまったころから急にドキドキし始めてくる。ただこのあとバタバタと急展開したかと思うと、これからクライマックスシーンへ突入という場面で、いきなりエンディングクレジットが流れてしまうのである。
かなり尻切れトンボな終わり方で、次に続くのかと思わせるのだが、この家族の戦いはこれでお終いと考えたい。また続編が計画されているらしいが、別の家族の話になるのではないかと想像している。
米国で大ヒットしたというほど極端に面白い映画でもなかったが、だからと言ってつまらない映画でもない。いずれにせよこの映画の眼目は『会話無しでどれだけ観客を引き付けられるか』であり、その意味ではほぼ成功したのかもしれない。ただあれだけの少ない配役なのだから、せめて長女役の女優については、悪いけれどもう少し愛嬌のある娘を選べなかったのだろうか。これが上映中に一番気になっていたことかもしれない・・・。
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